今日の迷言・余言・禁言

「コロナ」に感染した「アパレル名門」の“死”

“新型コロナ”が影響して上場企業初の倒産が出た。東証1部上場のアパレルの名門「レナウン」である。私が生れた時には既に存在していた企業だ。そして私がまだ子供だった頃、TVのCMで際立って輝いていた企業だ。1960年代から70年代にかけて「レナウン」のCMは誰もが知っていた。「ワンサカ娘」「イエイエ娘」として、音楽に合わせ飛び跳ねながら登場する“三人娘”が、当時としては斬新だったのだ。だから「レナウン」という企業名はだれもが知る企業名であった。その営業利益も80年代初期には2000億円を超えていた。けれども、その後、急速に利益が伸びなくなった。時代が変わったのだ。アパレル企業は時代の変化と波をもろに受けやすい。流行の先端を行っていたはずの企業は、いつの間にか「老舗」と呼ばれ、“時代遅れ”の企業と変った。いったん、そうなると巻き返しは難しい。ずるずると後退していった。それにしても、まさに“時代の波”としか言いようのない“新型コロナ”の影響で、流行を先取りするアパレル業種が上場企業倒産の「第一号」となるのは皮肉である。本来なら、飲食業とか、観光業とか、ホテル業とか…直接的に影響する業種が、真っ先に「ギブアップ」しそうなものであるが、そうではなくてアパレル企業だった。実際、アパレル企業はどこも急速に売り上げが落ち込んでいる。なぜなら、外出の自粛を求められている。女性は外出するのとしないのとではオシャレへの“向き合い方”が異なる。要するに外へ出ないなら、どんな格好でも良い、というのが本音らしい。外出しなくても、オシャレを欠かさないのは少数の“本当のオシャレさん”たちだけなのだ。したがって、もしも、このまま自粛期間が長引けば、或いは本格的に「テレワーク」が当たり前になってしまったなら、もっとも困るのはアパレル業界かも知れないのだ。特に若い人たちの“ファッションセンス”は、昔のように“良いものを長く”ではなくて、“安いものを次々と”という流行の“着流しスタイル”が定着しつつある。外出しないなら、次々と変えていく必要性がない。当然のことながら、ハンドバッグなども必要性が薄れる。化粧品などは決定的に必要性が消える。こうして、“新型コロナ”はさまざまな業界の人々を“苦境”に貶めていく。


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