今日の迷言・余言・禁言

「勝者」なき闘い

かつてのプロボクシング世界ヘビー級選手権者だったモハメド・アリ氏が亡くなった。今から40年前、当時、人気・実力とも絶頂期だったNWF世界ヘビー級選手権者だったアントニオ・猪木氏は「プロレスラーとプロボクサーの世界王者同士の対決」を企画し、日本で実行した。リングサイド席が10万円という現在でも高額の料金だったが、あっという間に完売していた。両者は、開催直前までルールで折り合わず、アリ側は帰国作戦で揺さぶった。結局、プロレスラーにとっては極めて不利なルールを猪木側は飲まなければならなかった。ただ“現役の世界チャンピョン同士”ということで、実況中継が世界の隅々まで流された。それによって“世界的名声”を得たのは猪木氏の方だった。けれども試合そのものは実に“つまらない”ものとなった。プロレス技の多くを禁止された猪木はボクシングと似たようなスタイルで闘うしかなく、アリは捕まえられることを恐れて距離を取った。結果、どちらも“睨み合う”試合スタイルとなり、時折、猪木が“足蹴りを入れる”だけの試合となった。結局、最後までそれだけだった。激しい試合を期待していたファンは納得せず、ブーイングの嵐となった。当時の猪木は酷評された。“引き分け”たのだが、“負けた”ような風評であった。ただ「アリと引き分けたサムライ」として、その後の猪木氏は世界的名声を得た。政治の世界に入って後、その看板は役立った。海外における知名度は“顎の長さ”のように抜群だった。実際、猪木氏は怖いものなしで世界に赴き、いつも“金と女にだけ弱く”跪くのだが、それ以外では最強に強かった。一方のアリ氏は、後年パーキンソン病を患うなど身動きもならなくなって、チャンピョンの面影はなくなったが「人種差別と闘った勇者」として評価され続けた。あの試合のように、人生というリングに“本当の勝者”はいない。


最近の記事はこちら

不気味な「予言論文」が示唆する「次のコロナ」

都市伝説的に過去の時代「既にそれは予言されていた」という出来事がしばしば存在する。そういう可能性を秘めている“不気味な医学論文”が存在する。それは医学の専門誌で2008年に発表された8人の連名研究者に…続きを読む

「才能発揮」には忍耐強さも必要

昨日、毎年行われる「プロ野球ドラフト会議」が行われた。新人選手に対する“スカウト交渉権”を得るための場だが、今年の場合さまざまな面でいつもとは異なり、異色のドラフト会議になった。私が何よりも感じたのは…続きを読む

混乱の「大阪都構想」“言い出しっぺ”は居ない

11月の1日に“住民投開票”が行われる「大阪都構想」の“賛・否”が揺れに揺れている。住民自体の意見が「真っ二つに割れている」のが現状のようだ。アンケート調査を行っても、年代別、男女別、政党支持別で、そ…続きを読む

「500年前の件」で謝罪し、絵文書も貸せ⁉

500年前、現在のメキシコは「アステカ王国」だった。それなのにスペイン人たちがやって来て、先住民たちに対して残虐な行為を働き、略奪をし、服従させた過去を持っている。だから「謝れ」と、現メキシコのアムロ…続きを読む

ホテルに残された「遺影」「骨壺」は忘れ物なのか

客足が戻りつつあるホテル業界だが、そのホテルマンが語ったという“忘れ物”についての記事が興味を引いた。ホテルの忘れ物で圧倒的に多いのが「スマホの充電器」「アクセサリー」「洋服」の三種であるらしい。確か…続きを読む

Copyright© 2015 NAMIKISEIRYU All Rights Reserved.