今日の迷言・余言・禁言

「透明な壁」の時代なのか

昨日、久しぶりに人と逢わなければならず、カフェとレストランへ行ったが、その両方で各テーブルごとに「透明な壁(アクリル板⁉)」が置かれていた。カフェの方は丸くオシャレな感じのもの、レストランの方は四角で大きなもの、それぞれ違ってはいるのだが、同じような印象を受けた。当然、両方とも感染症予防の対策として設置されたものだが、改めて「そういう時代になったんだな」と実感させられた。そうして、私のような年齢になってしまうと「壁」など在っても無くても、どうということはないのだが、“若いカップル”や“幼子のいる親子連れ”にとっては、良い兆候ではないような気がした。それでなくても、今の若い人たちは“本音で話をする”ということをあまりしたがらない。周りの状況や相手の反応を窺いながら、言葉を択びたがる傾向がみられる。若い頃にしか出来ない“激論”も、こういう「壁」があったのでは、とても出来そうにない。また、幼い子供を持つ親子連れの場合も、本来であれば無邪気に走り回る頃で、文字通り“濃厚接触の時代”なのに、親子でも、ご近所の友達同士でも、マスクなしで接触できないのではあまりに寂しい。そのまま大きくなっていったなら、文字通り、人と人との間で距離を取るような姿勢が身についてしまうのではないか。親子間でも、距離を取ることが当たり前になって、親元には“寄り付かない”ようになっていくのではないか。他人事ながら心配になる。もっとも、そういう時代に育っていなくても、私の娘など最初から“距離を取っている”ではないか。むしろ「透明な壁」があることで、親子の“一体感”が逆に強められる効果があるかもしれない。男女間のカップルだって「透明な壁」を乗り越えようと、これまで“あいまいになっていた関係”を改め「結婚」という手続き上の“一体感”に向かわせるかもしれない。そう考えると「透明な壁」も捨てたものではないなと思えてくる。相手のココロが視えなくなった時「透明な壁」を立て生活し直してみることで、相手のココロが視え出すという不思議は……やっぱり起こるはずがないのだと、しばらくして気付く⁉


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