今日の迷言・余言・禁言

「順調」という文字は「運命学」には無い

今回の「コロナ騒動」は、世界各地で大勢の“予期せぬ失業者”を生んだ。経済的な“破綻者”も、これからまだまだ増えるだろう。けれども、これを「今だけ」の特殊事情と捉えるのは間違いだ。例えば、予期せぬ形で“職場”や“仕事”や“収入”を失ったことを、このような時代に遭遇したことを「なんて運が悪いんだ」と嘆き悲しむのは、少し違う。元々が「時代」というものには、そういう“運”“不運”が付きまとうように出来ている。どの時代に産まれても、幸運な人がいて、不運な人がいる。理不尽な状況に置かれる人がいて、ハンデを背負ってしまう人もいる。「時代」は、個々の人間の人生や運命を飲み込んで動く。個々の人生とか運命とかいうものは「時代」の渦に飲み込まれながら必死に生きていくように出来ているのだ。私は昔、黒岩重吾の小説のファンだった。彼の都会の片隅でうごめく人間を描く小説も良いのだが、それ以上に良かったのは「生きる」ということに必死になっている人間たちを描いたものだ。そういう点でもっとも私を惹きつけたのは『さらば星座』の書き出しの部分、この小説は五巻に及ぶ長編小説だが、その一番最初、主人公が終戦孤児として生ま育って大人になっていくまでを描いた部分、その部分がいちばん感銘を受ける。この成長期には“実在モデル”が居て、その人の体験を徹底的に取材し、それを土壌として小説化している。したがって、絵空事の小説ではないのだ。終戦孤児というものが、どういう生活を送っていたか、どうやって生き延びたのか、どうやってまともな社会へと環境を変えていったのか、その辺のところが実に生々しく描かれている。戦争によってすべてを失った日本の“社会事情”というか“底辺事情”というか、その辺のところも活き活きと描かれている。実は、私はこの小説を奨めるのは、そこなのだ。この小説は「真っ暗な時代」と「真っ暗な主人公の少年」を描いているのだが、そこには得体のしれないエネルギーのようなものがある。輝かしいパワーのようなものがある。内容そのものは悲惨なのに、その圧倒的ともいえる生命力の強さに読む者はたじろぐ。私は、今回の騒動の犠牲者ともいうべき、職を失ったような人達に、ぜひ、この主人公に“生きる力”を学んでほしいのだ。


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