今日の迷言・余言・禁言

「風水財布」なんて存在しない

巷には、やたら財布に凝る人がいる。バッグのように趣味的に凝るというのではなく“風水的に凝る”人達だ。けれども、元々風水に「財布の法則」などはない。いや、正確にいうと「風水」と「財布」には何の繋がりもない。風水が関わっているのは、本当は居住空間(家相)のみなのだ。財布が占いと関係しているとすれば、それは観相学の立場からで、風水学の立場からではない。元々「風水」という言葉は「風を蔵して水を得る」という表現からの造語で、それが風水学の“究極の教え”でもある。もっとも原初は、子孫に幸運を与える「葬祭方法」の教えだった。やがて、それに「繁栄を導く王宮建設」の教えが加わる。この二つが合わさって、現代まで伝わる風水学の基礎がつくられた。何の占いでもそうだが、最初から完成している占いなんて存在していない。占いは徐々に歳月を経て“一つの形”がつくられる。まあ、そういうわけで本来、風水と財布は関係がない。但し、観相学的な立場から言えば、運命、とりわけ「金運」と無関係ではない。なぜ、このようなことを書いたのかというと、婦人公論にアパホテル社長として知られる元谷芙美子氏の「財布」について書いてあったからだ。元谷氏は4~5年前から財布を使わなくなったという。以前はブランド物の財布を用いていたらしいが、がさばって取り出しにくいので、止めてしまったらしい。それで現在は銀行預金を引き出した時の封筒を、そのまま財布代わりとして用いているという。ところが、ただ封筒をそのまま使用しているわけではない。その封筒にサインペンで「お金は大切に使いましょう」という言葉と、自分自身の姓名とを記してある。まるで、お札のように記してある。そこに20万円くらいづつ入れて用いているらしい。古銭や領収書などは、サンリオの「ぐでたま」ジッパー付きビニール袋を用いているらしい。何んとも、ユニークな財布ではないか。但し、ここで注意しなければならないのは、それは4~5年前からだ、という点なのである。つまり、彼女にとっては、もう「お金」を儲けようとも貯めようとも思わなくなって後のことだという点である。これを勘違いし、自分も真似たら「大金持ちになれるかも…」と考えた人がいるなら、それは違っている。元谷氏は現在、周りの人たちのため“お金を使う”よう心掛けているという。つまり、財布代わりの封筒は、あくまで“使ってあげる”ための財布だという点だ。けっして、貯めようとか、儲けようとか、そういうための財布ではない。極端なことを言えば、一生懸命にお金を使おうとする人には「貯める財布」「儲ける財布」など不必要なのだ。


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