今日の迷言・余言・禁言

そんなに「プライド」って重要なの?

近年、国と国との衝突が“ささいな出来事”をきっかけに始まるケースが多くなった。しかも、それには必ず“SNS上の拡散”が絡んでいる。上海で11月21日に開催予定だったイタリアのブランド「ドルチェ&ガッパーナ(D&G)」のファッションショーが中止となった。ドルチェ&ガッパーナ側がSNS上に投稿した動画が中国文化を侮蔑していると批判が拡大し、出演予定だった俳優やアイドルが相次いでショー欠席を表明、中止せざるを得なくなったからだ。問題の動画とはどのような内容なのかというと、アジア系女性がピザなどを箸を使って不器用に食べる様子を短く捉えたもので、二つの観方ができる。その一つは、確かに“ちょっと見下した感じ”の「それでも欲しいんでしょ」的なアピールの仕方。もう一つは「それぞれご自由に…」という感じのジョークっぽい宣伝の仕方。どちらにしても、それほど“悪意”に満ちているように私には思えない。ただ「侮辱している」と言えば、確かに侮辱している。中国人の多くは、これを「文化を見下している」と捉えたようだ。ただ、その中国も最近アフリカの諸国に対して「見下したような発言があった」ということで世界的に批判を受けた。近年、金満家となった中国は、アフリカや東南アジアに対し“札束でいうことを利かせる”場面が目立っている。今回の出来事も、捉えようによっては、中国を見下せばどういうことになるか教えてやる的なSNS批判の拡散と思えないこともない。多くの批判を受けたステファノ・ガッパーナ氏が、その後SNS上に“汚物の絵文字でののしった”という画像も出てきたが、これはガッパーナ側によれば彼らのSNSがハッカーに乗っ取られて行われたものだと説明している。果たして真実がどこにあるかはわからないが、SNS上の“拡散”は人口の多い国に“さまざまな弊害”をもたらしやすい。一瞬にして“真実かどうかもわからないこと”が世界に広がるのは、新たな時代の“大きな落とし穴”になるようで怖い。そして、近年、国同士の「プライド」がぶつかり合うことが多くなった。互いを“認め合う精神”を培って行かないと、小さな小競り合いの絶えない地球になる。


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