素顔のひとり言

“ニューヨークの4人の女性達”と“日本の4人の女性達”

『セックス&ザ・シティー』というアメリカ映画がある。元々はTV番組で好評を博し、それを映画化してヒットした作品だが、その「2」の日本公開に先立って主演女優4人が来日した。多分40代?の女優達だが、日本女性にもファンが多いらしく熱烈な歓迎を受けている様子がTVに流れていた。私などの好みからいえば、特別美人とか、可愛いとか、知性的とか、セクシーとか感じさせる女優は残念ながらいないが、いかにもニューヨークらしい華やかな雰囲気の女優達ではあった。この作品には以前から興味はあったが、映画館にまで足を運ぶほどのものとも思えず観賞していなかった。ところが先日この映画の「1」の方がTV放映されていたので録画して見てみた。それぞれの女性達が、いかにもニューヨークらしい“愛の生活”を送っていて、もはや若くはない女性達の“友情?”と“恋愛の顛末”を明るく描き出している。このような作品が、実際にアメリカで生活している女性たちばかりでなく、日本の30代以降の女性達からも一部熱狂的な支持を集めていることが、私には興味深くもあり、不思議でもあった。そこで上映開始となった「2」の方も映画館に足を運んで見てきた。こちらの方が、よりドタバタ劇的で映画作品としてなら面白いかもしれない。何より“アメリカ的”なのだ。それに今回のロケ地となった“金満の国・アブダビ”は、この女性達の舞台としてふさわしい。ただ風刺しているのかもしれないが、海外シーンには不適切な場面が無いでもない。

この作品がアメリカ女性に受けのは、4人が着こなす“衣裳”とか“装身具”とか“暮らしぶり”等にもあって、或る種の羨望や流行の先取りとして注目を集めている…と報道されていた。確かに、この作品の背景となっている街、住宅、ホテル、衣裳、装身具のどれをとっても、地味な会社勤めのOLとは無縁なものとなっている。自己主張の強い“アメリカ女性の典型”とも言えそうな上昇志向というか、虚栄というか、或る種の単純さが随所に表れている。だからアメリカ女性に受けるのは分かるのだ。けれども日本女性が持っている“繊細さ”とは微妙に異なるドラマだ。確かにファッションなどは一見の価値がある。けれども“女性の生き方”という点に関しては、日本ではこのドラマのようには必ずしも展開しない。いやアメリカだってそうなのかもしれないが、より日本の方が、日本人社会の方がこのドラマのような展開を快く捉えないだろう。だからファッションとか、暮らしぶりとかに憧れを抱くのは良いが、生き方そのものにまで憧れてしまうと、後になって後悔することになりそうな気が私にはする。

もっとも、最近の日本には“華やかな生き方”を選択する女性達が増えてきたことは事実だ。“恋愛”“結婚”“家庭”“仕事”に対しても、明かに“アメリカ的”に変わりつつある。特に芸能人にはそういう生き方が多くなった。例えば、神田うの、三原じゅん子、青田典子、酒井法子など、それぞれが自らの“個性を前面に出した生き方”をしている。ただ日本女性4人の周辺は、ニューヨーク女性4人のように暖かい眼差しばかりではない。この4人は、いずれも“仕事と結婚”を天秤にかけているかのような部分があり、“傷ついた過去”があり、自分なりの“愛の在り方”を主張しているような部分もある。それらは、もちろん現代日本が今後抱えて行くだろう“アラフォー世代の愛”そのものの縮図とも言えそうだ。ただ何度も言うが、日本はアメリカではない。そして日本女性はアメリカ女性ではない。骨格逞しいアメリカ女性とは違って、もっと繊細で傷つきやすい生き物なのだ。そして日本社会も“それぞれの生き方”を基本的に承認するアメリカとは微妙に異なる。そこに日本女性の“選択の難しさ”があることをユメユメ忘れてはいけない。


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