今日の迷言・余言・禁言

再延期となった「先住民族」の館

あまりニュースでも取り上げられないものの一つに日本の“先住民族”に関しての話題がある。日本の“先住民族”とは、もちろん「アイヌ民族」のことだ。ところが、北海道限定ということもあって、今一つ“先住民族”としての存在感が乏しいのが現実だ。一つには、その遺跡にしろ、民族文化にしろ、地味なものが多い。従って現代人から見ると見過ごしやすく“とっつきにくい”ということもある。本当は“とっかかり”としての「目玉」になるものがあれば良いのだが、そういうものが今のところ見つけられない。けれども、そのアイヌ子孫の方達の努力の甲斐あって、政府が主体となって、国立アイヌ民族博物館「ウポポイ」が北海道の白老町に誕生した。本当は4月24日に開催式を行う予定だったらしいが、今回の“コロナ騒ぎ”で無効となってしまった。そこで5月29日に延期して開催する予定にしていたのだが、どうもそれでは早すぎるということになって、昨日、開催式は「完全未定」となってしまった。どうも、スタートが良くない。実は、アイヌ民族の資料は、その多くが国外に持ち出されている。ロシアやドイツやアメリカに多い。日本の“先住民族の資料”でありながら、その数1万点以上がサンクトペテルブルク博物館などに収蔵されている。おそらく、その当時の日本人にとっては“異国の印象”を与える“アイヌ民族の文化”は受け入れがたいものだったのかもしれない。早くに来日していた欧米人が、その貴重さに気付いて収集してしまった。したがって、現在まで残されている“アイヌ文化”には資料としてやや不足気味な面が否めない。それでも、今回の「ウポポイ」は国が資金を投じているだけに、これまでの“アイヌ関連の施設”等に比べるとスケールが大きい。まず、その外観からして特徴的な形で興味深い。しかも、一つの史料館だけではなく“工房”とか“歓迎の広場”とか“体験学習館”とか“体験交流ホール”とか、実にさまざまな建造物が他にも建設されている。広い敷地を提供されて、新しい「アイヌの村」を作ったような印象なのだ。ただ正直な感想を言うと、何かがものたらない。私はアイヌ伝統の“歌”→例えば「ピリカ」を現代風にアレンジして一流歌手が歌えばヒットするような気がする。そういう形から入った方が、頭から「学習させる」という形よりも、注目を浴びそうな気がする。


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