素顔のひとり言

占いの「的中率」について

世の中には「占い」を全く信じていない人もいれば、信じすぎている人もいる。その両方共が、私たちのような“真摯に占いと向き合う者”にとっては“厄介な存在”と言える。占いを信じないのは構わないのだが、そういう人の中には“攻撃対象”や“侮蔑対象”にしている人もいることである。それが困る。信じないなら、信じないで“関わらなければ”良い。占いは宗教ではないので、誰にも強制したりはしないからだ。

その一方、占いを信じすぎている人もちょっと困る。そういう人は“頭からすべてを信じ込む”、どんな占い師の言葉も、どんな占いの本も、どんなTVやモバイル占いも、見境なく信じ込む。自分の目で見分けようとか、確かめようとか、自分の考えも合わせて答えを出そうとか、そういう「一つの情報」「一つのアドバイス」「前もっての予備知識」として受け入れようとする姿勢が最初からない。したがって、“悪い占い師”に引っかかりやすいのだ。

大体が、占いに「100%の的中率」などあり得ないし、それを求めること自体が間違っている。ところが、そういう“謳い文句”で顔を出している占い師が山ほどいる。恥ずかしくないのだろうか。或る時、私は雑誌の中で、毎年のように「来年の運勢・予言」を掲載している人物と、占いの講習会で一緒になった。その人物は話の中で自分の占いはいかに的中するか、得々と語った。ところが、その前日、私はたまたま翌日逢う彼のため、なんとなく雑誌に載せられていた一昨年の予言記事を読んでいた。残念ながらというべきか、予言は全く当たっていなかった。ちなみに他の占い師や霊能者たちの予言も七割方は当たっていなかった。とどのつまり、予言の的中率とはその程度のモノなのである。

別に私は、彼を非難する意味でこれを書いているのではない。占いの的中率というのは野球選手の打率と同じで、大体“三割程度”が一般的な的中率なのである。それ以上なら“優れた占い師”だと思っても良い。その程度のモノなのだ。ただし、厳密にジャッジすれば“その程度”なのだが、それ以上の的中率に思わせる技量というものが、占い師によってはある。だから、もっと的中しているように見えるのだ。したがって「100%の的中率」とか「98%の的中率」とかの謳い文句を並べる占い師は信用しない方が良い。せいぜい多少オーバーでも「70%の的中率」にとどめておくべきだ。実際、それ以上の的中率を“今の占い世界”に求めるのは無理なのである。

しかし、このことは“占いの価値がない”というのではなく、逆に、そういう意識のもとに利用・活用するなら、大いに価値あるものであることを約束している。例えば、科学的な「地震予報」というものがある。ハッキリ言って今の的中率では実用価値は乏しいが、それでも多くの人がそれを利用しようとする。「天気予報」だって、長期予報の確率は極めて悪い。それでも多くの人がそれを活用しようとする。同じような意識のもとに活用するなら、「占い」は決して害のあるものにならない。占いが“害のあるもの”になるのは、100%信じ切る人がいたり、100%信じ込ませようとする占い師がいたりするからだ。占いは宗教ではない。それが解っていない“似非占い師”と“占い依存者”が多すぎる。

このような事実を述べることは、或る意味、自ら首を絞めることに繋がり、自分にとっても占い業界にとっても、マイナスなのは言うまでもない。多分、私の客は減り、同業者からも批判を浴びるだろう。中には「夢を売る」商売なのに、自ら「夢を壊すのか」とお怒りになる方もいるだろう。けれども、私は「それなら、なぜ、もっと的中する方向へ向かおうとしないのか」と反論したい。的中する方向へ向かうためには、まず、現段階の占いが“未成熟”及び“未完成”なもので、決して多くの人が思っているほど完璧なものでなく、発展途上段階の産物であることを認めなければならない。そう言い切れる“勇気ある占い師”はいったい何人いるのか。今後、より完成された占いを構築していけるよう“頭脳を結集して未解決の問題に取り組む”とか、“データを集めてより的中率の向上を目指そう”とか、“後世の人々のために考え直そう”とか、占いだけが“後ずさり”していく現実に歯止めをかけたいと願う私は「愚か者」なのかもしれない。

 


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