素顔のひとり言

室蘭の焼き鳥屋

私の生まれ故郷である室蘭の友人から絵ハガキが届いた。ルビの活字で近況が綴ってあった。その中に、私達が昔訪れていた焼き鳥屋は、もうどれも無くなってしまったことが書かれていた。いま流行っているのは、全国チェーン、全道チェーンの店ばかりだそうだ。近年、室蘭の焼き鳥が豚肉を用いるということで注目を浴び、インターネットなどでも全国から注文が来ているとのTV番組を見て、応援したい気持があっただけに意外な事実だった。もしかしたら、そういう店もあるのかもしれないが、少なくとも私達が毎日のように通っていた店は、ことごとく消えてしまったのだろう。

飲食店の栄枯盛衰は確かに早い。あんなに流行っていたのに…というような店が、いつの間にか閉店している、と云うことはざらだ。私が以前暮していた家のすぐ傍でも、居酒屋がオープンから半年ほどで消えてしまった。物凄く混んでいて、一度など30分以上待たなければならないということで諦めたほどだ。そういう人気店でも半年ほどで店をたたんでしまう。ある人の話によると、そこの経営者は次々とオープンしては、短期間で閉店させてしまうのだという。新しい店と云うことで派手な広告を打ち、注目を集めて短期で儲けを出し、物珍しさが消えて客が定着すると売り上げがやや低下するので、早くも閉店させる。その繰り返しだと云う。本当かどうか知らないが、そういう商法もあるらしい。

そうかと思うと、実際に経営が成り立たなくて、短期間で閉店に追い込まれる店もある。これも以前済んでいたマンションのすぐ傍だったが、最初、回転寿司の店が何年も続いていたが経営不振で倒産し、次にラーメン店がオープンしたが3ヶ月ほどで閉店し、続いて別なラーメン店がオープンしたが、今度は1ヶ月くらいで無くなってしまった。あまりにも早い閉店で、飲食店の難しさを垣間見たような気がする。それにしても、1ヶ月や3ヶ月で見切りを付けるのは早すぎるような気もするが、飲食店の場合、最初の1ヶ月で先が読めてしまうのだろうか?まるで占い師のようだ。

そういう現状を考えれば、もう今から25年以上も前の焼き鳥屋が生き残っている方が奇跡だと云えるのかもしれない。あの頃、私は全てを失っていた時代で、彼らと焼き鳥屋で飲み食いするときだけが、明日を夢見ることが出来るひとときだった。煙草を止めたのもあの時代で、1日60本吸っていた煙草を、彼との約束でぴたりと止めた。彼の方も止めるということで互いに金を賭け止めたのだが、彼の方は半年ほどで又元に戻ってしまった。私は現在でも、あのとき以降は吸っていない。将来、札幌か東京か、どちらかに出て暮そうと考えていたのもあの時代で、そうでなければ一生このままで終わってしまう―と危機感を持っていた。ただ、そのキッカケがつかめなかった。それから何年かして、私は追われるように室蘭の土地を後にした。私は内心、不安でいっぱいだったが、彼には強がりを云って旅立ったような気がする。

札幌暮らしを始めて1ヶ月後、早くも私は窮地に立っていた。何度、室蘭に止まっていれば良かった…と後悔したことだろう。けれども、今思えば「波木星龍」という名前を使い出したのが室蘭を離れる直前で、その頃から私の人生は大きく動き出したような気がする。来てすぐは窮地に立ったが、奇妙な偶然が「波木星龍」としての新たな人生を歩ませ始めたのだ。札幌に出てきて間もなく、私はテレビに出させてもらう機会を得た。占いの専門書の出版の機会も得た。占い教室の講師としての機会も得た。少しずつ占い師らしい形が要求したわけでもないのに整い出したのだ。

姓名と方位には、確かに人生を大きく変えていく力がある。但し、一般で云われている姓名学や方位学がそのまま信じられるかというと、大いに疑問だ。実際「波木星龍」以前の私は通常の姓名学で文句のつけようがない名前だったが、トラブル続きだった。方位にしても、九星気学から見ても、奇問遁甲から見ても、幸運な方位に旅行して病気になって帰ったこともある。だから、通常の姓名学や方位学をそのまま信じるのは危険だが、不運を嘆いている人達が生まれ変わる手段として、姓名を変え、住居環境を大きく変化させるのは有効だと思う。その場合、生まれ変わろうとするのであれば、大胆な変化でなければならない。中途半端なら変えない方が良い。

ちなみに私は「高橋希彰」から「波木星龍」へと変えたのである。そして私が名付けに関わった占い師たち「松橋ナオ」「松島周子」「叶レオナ」「小嶋ルイ」などは、いずれもそれぞれの個性を発揮し、活躍し始めている。


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