素顔のひとり言

株価の急落と人生の急落の共通点

このところ日本株が急落している。いや、日本株だけではない。アメリカのサブプライムローン(信用力の低い個人向け融資)焦げ付き問題に始まった世界的な金融市場の逆流現象は、最初アメリカのダウやナスダックで株価の急落を引き起こし、それが元で欧州市場・イギリス・フランス・ドイツの株価急落を招き、さらに今、日本の市場に襲い掛かって来たと云うのが現状だ。

しかも日本株の場合、単にアメリカの影響を受けたと云うだけではないことに問題の根深さがある。これまでもそうであるが、日本株の場合、ドル円相場が大きく影響する。つまり円高になれば日本株は下がり、円安に向かえば日本株は上がるのだ。これは輸出企業がどうのと云うよりも、単純に外国人から見て、つまりドル換算した場合にプラスかマイナスかと云う理由から日本株が上下してしまうのだ。したがって円高が急激に進むと、外国人は日本株を売り続けるので、それを吸収出来る大きな受け皿がないと、企業業績などには全く無関係に、日本株は下がり続けることになる。日本政府は早急に手を打たなければならない問題なのだ。

では、どうして急速に円高に振れているのかと云うと、円キャリートレードと云う摩訶不思議なものが支配してきた結果なのだ。これを上手く説明するのは難しいので、要するに日本円が世界の金融市場で、金利が極端に安いため上手く利用されてきた結果だと思えば良い。ところがここにきて、その方式を世界の投資家たちが見直し、改め始めたことで、一気に円は買われ出した形になっているのだ。これは何かでストップが掛からないと、そう簡単に収束できるような問題ではないかもしれないのだ。アメリカが急きょ公定歩合を下げたので、多少は歯止めが掛かるかもしれないが…まだまだ予断は許さない。とにかく、ここ1週間のドル円相場が、日本の株式市場と日本の経済動向を左右すると云っても間違いないほど眼が離せない状況になってきた。

このように書くと、株式や相場に興味のない人にとって、或いはサラリーマンにとって関係ない、と思う人がいるかもしれない。そうではないのだ。円高になると当たり前の話だが輸入品は安くなる。そうすると一時収まっていたデフレが再び加速する恐れが出てくるのだ。もちろん、輸出企業は打撃を受け、急速に採算が悪化する。例えば自動車産業など1円円高に振れただけで、100億収益が悪化すると云われている。東証1部の時価総額も、先週末など1日で何と27兆円ほど失われたのだ。やっと日本の経済は立て直しが進んだかのように装ってはいるが、それは世界的な企業だけで、実際には日本の8割に達する中・小の企業は、少しもデフレ脱却など進んでいない。サラリーマンの給料も上がっていない。この事実は株価にも反映していて、東証1部でも7割以上の企業は2006年初頭の株価を下回っている。

東証1部の日経平均は、最近急落したと云ってもまだ1万5千円台だが、実際には一部企業だけがこれまで株価を押し上げていたのであって、7割以上の企業は2006年の2月、3月をピークとして、ずうっと右肩下がりの株価なのだ。東証マザーズや大証ヘラクレスの株価などはもっとひどく、2006年1月の年初に比べ株価が10分の1以下に下落している企業がごろごろ存在している。その2006年1月に何があったかと云うと、例の「ライブドア事件」が1月半ばに発生している。そう、奇妙なことに、あの日からライブドアだけでなく、新興企業や中小企業のほとんどの銘柄が急落し始めたのだ。そして、未だにその時の後遺症を引きずっているのが現状だ。

もちろん、それまでマスコミの寵児としてTV等でもてはやされたホリエモンこと堀江貴文氏の人生も変わった。企業買収の風雲児が容疑者へと転落したのだ。ライブドアの株価が急落したことで、彼自身の財産も大きく吹き飛んだ。私自身も巻き添えを食ったが、ライブドア株を所有していた20万人余が同じような苦い思い出を共有したことになる。ライブドア事件だけではない。種々な偽装・隠ぺい事件を引き起こした社長や政治家たちの多くが、転落の人生を歩み出している。最近では自殺した松岡大臣や辞任した赤城大臣、ミートホープ社長や石屋製菓社長がそうだ。

株価の急落も人生の急落も、思わぬところから始まる。些細なことが引き金になる。けれども、それはあくまで引き金であって、その火種は、実際にはかなり前からくすぶっている、と云うのが実態だ。ほとんどの場合、手相やホロスコープや命式でも、かなり前から無言のうちに予告されている…。


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