素顔のひとり言

歴史の転換期が近づいている

今年に入って我が国の国内事情が穏やかでないせいか、あまり世界の国々の出来事や変化についての報道を多く見掛けない。それだけ、今の日本は“自分の国”のことだけで手一杯なのだとも言える。確かにその通りなのだが、今一度世界を垣間見てみると、欧米にしろ、アジア諸国にしろ、イスラム世界にしろ、どうもこれまでとは様々な面で一緒ではなくなって来ているようなのだ。我々はともすれば日本だけが“天災”に遭って、困っているように思いがちであるが、実際には世界のあちこちで抑えられてきた問題が噴出している。それが証拠に、世界の主要な株価はいっせいに落ち込んでいるし、主要な通貨も「円」「スイスフラン」以外は大きく下落している。よく「円高」と言うが、実際には「円&フラン」意外が下落したことで、相対的に上がっているだけにすぎない。したがって、或る時、何もないのに急速に“円安への梶が切られる”ということはあり得る。もっとも、そうなってくれた方が日本経済にとってはプラスに働くことが多い。今の日本経済が冷え込んでしまったのは、円高の影響も大きいからだ。

よく円高になれば、海外旅行とか輸入品とかにはプラスに働き、その恩恵を受けられるというが、原油が高止まりしているので「サーチャージ」がプラスされ、輸送費が掛り、原材料費も値上げしているもの多く、結局メリットなどほとんどない。円高は日本経済にプラスにはならないのだ。だから韓国など国策として「ウオン安」を導入している。円高になると、それでなくても落ち込んでしまった海外からの観光客の来日にも影響が出る。せっかくアジア諸国の経済力が上がって、日本国への関心も高まっているのに、地震、放射能、円高で足止めをかけるのは、残念としか言いようがない。

それにしても、ここに来てアメリカ経済に陰りが見え、イギリスでは暴動まで起き、スペインの若年層の失業率は45%にまで跳ね上がり、イタリアも危うく、ギリシャ、ポルトガルの出口も見えない。ブラジル経済も不安要素が出て来て、頼みの中国も不動産を初めとする“バブル”の可能性が指摘されている。アフリカでは各地で独裁者が淘汰され、イスラム圏にも不満がくすぶっている。タイは落ち着きを取り戻したように見えるが安心は出来ない。経済の躍進が著しいマレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナムも火種を抱えている。奇妙なことに世界の経済は徐々にその格差をなくしつつあるが、牽引役がだれ一人いなくなってしまった。つまり、それぞれが貧しさからは脱出しつつあるが、経済的にも先進国だったはずの欧米各国や日本は今や“じり貧状態”で、世界をリード出来なくなっている。経済面だけで言えば、アラブ世界には歯が裁たなくなっている。もっとも、アラブ首長国連邦などの経済強国も一時ほどの勢いはない。中国やインドやロシアやブラジルの新興国も、全体的な豊かさとは言い難く、精神面や倫理観などの総合的評価も加えてリーダーシップを握れる国はなかなか見当たらない。

ただ、歴史を紐解けばわかるように、時代はそれぞれの国家・文明・民族に対して“栄枯盛衰”の転換期を与える。決して“永遠に繁栄し続ける国家・文明・民族”等ないのだ。例えば紀元前には3000年間もの長期に亘って、古代エジプト文明が栄華を競った。けれども、その後古代ギリシャ文明が花開き、ローマ帝国が領土を拡大し、ジンギスカンのモンゴルやオスマントルコが勢力拡大した時期もあり、ナポレオンがヨーロッパを席巻した時代もあった。当然のことながら中国や日本にも、それぞれの時代の盛衰が刻まれている。

勘違いしがちだが、第二次世界大戦後に生まれた世界の枠組みや秩序を“永遠のもの”と錯覚することなど出来ないのだ。それはちょうど我々の人生が、良いことばかりが続くこともなく、悪いことばかりが続くこともないのと同じようなものなのである。戦後“生まれ変わらなければならなかった”日本国は、今また震災・津波・放射能によって“新たなる出発”を嫌でも行わなければならない状況に追い込まれているが、それは日本国ただ一国だけなのではない。アメリカも、イギリスも、ギリシャも、スペインも、もちろん他のヨーロッパの国々も、中国をはじめとするアジアの国々も、ほとんどの国々が、特に“経済的な時限爆弾”を抱えていて、生まれ変わらなければならない必然性に迫られている。何度も言うようだが、日本一国の話ではないのだ。世界通貨が連動し、世界の株式が連動している以上、全世界規模での“大きな転換期”が身近に迫っている―とも言えるのだ。今度は、どの国が“世界の覇権”を握って、世界をリードしていくことになるのか、現代文明を根底から覆す発明・発見は生まれるのか、歴史の転換は徐々に来るのか、それとも一気になのか―それらもろもろ「地球規模ミステリー」が、いま静かに幕を開けようとしている。


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