今日の迷言・余言・禁言

海外の「日本食」が危ない

バンコク首都圏における“日本食レストランの数”が、今年に入って頭打ち状態になってきているらしい。もう1700店舗以上もあるのだから、当然と言えばそれまでだが、昨年までの“伸び率”から考えると、明らかに“変化の兆し”が表れているといえそうだ。現在、世界には約90,000店の“日本食レストラン”がある。地域別の内訳をみると、アジアがダントツで45000店舗もある。ここ数年でアメリカも飛躍的に伸びたが、それでも北米全体でまだ25000店舗くらいしかない。ところが近年は外国人の“日本食”に対しての舌が肥えて来たのか、“本物の日本食”を求めようとする傾向が強い。確かに“日本食レストラン”とは名ばかりの店が多いのは事実だ。私もさまざまな国や都市で“日本食”の店に入ったが、総じて本当の「日本の味」を“売り”にしている店は価格が高い。いずれも高級店が多い。そこで“日本食まがい”の店が登場する。看板は“日本食レストラン”なのだが、何かが違う。日本では“ありえない寿司”や“ありえないラーメン”が出てくる。日本人以外の経営者や調理人の店である。メニューにも日本語がないとか、日本食と言えるような品目が少ない。日本人経営者の店には“おにぎり”や“味噌汁”が置かれていることが多い。大抵は日本の新聞も置かれている。一応「いらっしゃいませ」の日本語で迎えようとする。とにかく、そういう店は少なく、外国人が“自己流で日本食”を提供している店も多い。したがって、日本食レストランが飽和状態となり、都会では選別が進み始めている。つまり、何でもかんでも“日本食なら売れる”という時代ではなくなりつつあるのだ。バンコクは“日本食レストラン”の進出が早かっただけに、そして近年、日本を実際に訪れる旅行者も多くなっているだけに、本格的な“日本の味”にシフトしてきているのだと考えられる。この傾向が諸外国でも強まっていけば、どの国へ行っても“和食の店”を簡単に見つけられる時代が徐々に遠のいていく可能性が出てくるのかもしれない。


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