今日の迷言・余言・禁言

町が地図上から消える炎

既に25万人が“避難生活”を強いられている。竜巻でもなく、豪雨でもなく、地震でもなく、津波でもなく、火山噴火でもない。とにかく、もう44人が亡くなったことだけはハッキリとしている。そして6500棟の住宅が失われた。228人の行方不明者がいるとも伝えられる。“悪魔”の正体は森林火災だ。11月8日、カリフォルニア州の三か所で発生した山火事は強風にあおられ現在も広範囲で延焼中である。三か所で発生したのだがパラダイス地区の火災がもっとも激しい。本来はミサイル攻撃に備えたシェルター内に逃れた避難者は1400名にも達する。消火活動は航空機を使って消火剤を散布する方法などで行われているが、あまり効果が無いよう見受けられる。既にいくつかの町が丸ごと壊滅して廃墟と化した。おそらくは地図上から消えてしまうのだ。いつも思うことだが、アメリカは科学の最先端を行く国だが、自然災害にはからきし弱く、そして脆い。最先端のIT技術も、AI知能も、全く歯が立たない。生命体としての「地球」がアメリカに対して「神や地球に歯向かうな」と警告しているかのようである。トランプ大統領はアメリカの威力を世界に対して誇示している。けれども、しょせん地球大自然には勝てないのだ。生命体としての地球の前では、赤子の手がひねられるように崩れ落ちていく。私は20代の頃、近隣から出火した火事の巻き添えを食らって住宅を全焼してしまったことがある。ものを失ったことよりも、精神的に“焼き尽くされてしまった”というショックは大きいのだ。子供の頃、大雨による住宅の床上浸水も経験しているが、じわじわと水かさが増してくる部屋に居るのはいたたまれないものだ。大自然の威力をいやというほど見せつけられて育つと、人は誰でも地球大自然を崇めるようになる。本能的に跪くようになるのだ。そして、その大自然と共存するためにはどうすれば良いかを考えるようになる。太古の人々は、そうやっていくつものつらい経験の中から“風水”の原型や“素朴な占い”を見つけ出したのだ。


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