素顔のひとり言

的中してほしくない予言と彷徨える日本

占い師と云う職業には「未来予測」と云う役割が付いて回る。だから本当は、自分の未来予測が的中していれば喜ぶべき現象のはずだ。だが現実には喜べない的中もある。

私はこのコーナーで、2007年8月19日に「株価急落と人生の急落の共通点」、2007年12月22日に「半年先の世界と4500年前の世界」、2008年1月24日に「追いつめられた日本株と世界マネーの行方」と題し、それぞれの視点から日本の株価や経済についての現状や未来予測、その対処法等についても独自の意見を記してあった。これらは占いによって記したと云うよりも、或る種予感に導かれて記した、と云う方が正しい。何度も形を変えて記したのは、それだけ今後の株価・ドル円などの動きが経済だけでなく、日本や世界の未来にとっても重要だからだ。

それがいよいよと云うべきか、ついにと云うべきか、実体経済としてハッキリとした姿を現しつつある。何よりも問題なのはドル円レートで、1ドル=100円を切るのは時間の問題ともいわれる。つまりは「ドル安の進行」で、これはどうしてもストップをかける必要がある。そうでなければ商品市況が高騰してしまう。多くの食品の原材料を輸入に頼っている日本は、その影響を一番に受ける。商品市況と云うのは世界通貨としてのドルで取引されているものが多く、ドル安が進行すると高騰するようにできているからだ。加えてドル安=円高になると、日本株は下落するようにできている。アメリカの株価が下がると、主要国の株価も下がるのが通例なので日本の株価も下がって当然だが、これに円高が加わると、その分も上乗せして日本株は下がるようにできている。これが問題なのだ。

食品の原材料費が上がれば、当然のことながら、それらは食品価格そのものへと転換される。すでに値上げし出したものも多いが、ドル安=円高をストップさせないと、今後はそれに拍車がかかってくる可能性がある。アメリカは景気が後退したことを、各種データがすでに示し始めた。したがって、ドル安にストップを掛けるのは実際には容易ではない。数年前までデフレで苦しんでいた日本は、多少の食品の値上がりを、経済が上向いてきたことの結果でもあるかのように勘違いしやすい。けれでも、日本の経済が上向いたのは「世界的な一部の企業」が牽引していただけで、日本の9割を占める中小の企業は少しも上向いてなどいなかった。その結果として、わずか数年の間に、富める者と貧しい者との経済格差が拡大してしまった。デフレの時代は生活必需品が安いのでそれでも良いのだが、商品市況が高騰を始めると、そうはいかなくなってくる。

日本経済の先行きが心配なのは、実は「円高」と云いながらも、それはドルに対してだけであって、他の主要通貨に対しては決して円高になどなっていないことである。それはとりもなおさず、日本と云う国の先行きに対して、世界の目が厳しい目を向けていることの表れでもある。発展性があるとみれば、その国の通貨は買われ、衰退していくとみれば、その国の通貨は売られる。かつて「世界の富豪」に選ばれていた日本の富豪たちの面影はなく、今やインドやロシアの富豪たちの名がズラリと並んでいる。

日本円は、ドルに対してだけは円高が続き、従って食料品も含めて輸入原材料の高騰は続き、経済は上向かないのに商品価格は値上がりし始める、と云う図式が生まれてくる。前にも記したことがあるが、日本の株価はドル換算でアメリカ株に連動するので、ドル円レートが円高となる限り、アメリカ株の下落が止まっても、日本株は下降し続ける。それを反映する実体経済は、半年以上ずれて日本社会に反映されるので、アメリカの深刻な景気後退へのシグナルは日本にとって、世界中のどの国より重く受け止めなければならない問題なのだ。

外国人の売買が6割以上を占める日本株は、外国人に買ってもらわないと上がらないようにできている。これを変えるには、日本人が買って上がるような図式に変えなければいけないのだが「投資を悪」と決めつける識者の多い我が国では、余程の優遇策でも打ち出さない限り、大多数の個人が買うようにはならない。それに今のように下がりっぱなしでは、買うほど損をする、と云う結果が生じやすい。但し日本には、私など不思議でならないのだが、眠ったままになっている預貯金が信じられないくらい沢山あると云う。だから世界的にみれば「経済的に豊かな国」と云うことになる。年金が生活費として実際に必要な人も多いが、口では「年金」「年金」と騒ぎたてながら、本当は山ほどの資産、預貯金を所有している政治評論家やメディア関係者も少なくないのだ。

税金の無駄遣いを指摘することも確かに必要だが、それよりも日本の経済そのものを上向かせる方法を打ち出すことの方が、はるかに重要なことのはずだ。神田うの夫妻が新婚旅行へ行ったことで知られるようになったドバイは、石油で潤った国ではない。大胆な政治決断一つで、今日の経済発展を可能にした国なのだ。関税を撤廃することで、世界企業が集まる国となったのだ。少子化で人口も減っていく日本は、海外からの人や物や金を受け入れ、育んでいかないと発展しようのない国であり、今まさにその岐路に立たされている事実に気づかなければならない。


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