素顔のひとり言

神々は、どこへ行った…

北オセチア共和国で起きたロシア学校占拠事件で、300人以上の犠牲者が出てしまいました。民族と宗教の根本的問題を抱えているテロ事件は、世界各地で頻発し、命の尊厳が失われてゆく毎日です。

現代の日本人は、宗教というものを誤解している方が多いのですが、元々宗教は「平和」というものを標榜するものではありません。民族のために、或いは国家のために、或いは地域のために、或いは一族のために、聖なる力を与えてくれる存在として、意識されているのが古今東西の宗教だからです。

ですから、別にイスラム教だけが、異色なわけでもないのです。ただ、イスラムの社会は、他の地域社会よりも、より宗教色が強いので、敵・味方を区別しがちなので、どうしても現代日本人の感覚から見ると、特殊な存在として映るわけです。神々は味方を守護し、敵を打ちのめす――これが、古代から受け継がれてきている基本的な民族宗教の根本思想です。

けれども、これらの考え方を日本人が理解できないかというと、そうではありません。現に、今から60年前、我々の祖先は、神風特攻隊として、現人神としての天皇を信じて、自爆攻撃を行なってきたのです。自爆攻撃の原点は、神風特攻隊にあるのです。したがって、日本人は、ある意味で最も自爆テロ攻撃の背後にある家族・庶民の哀しみや苦悩や誇りや貧しさを理解できるはずなのです。

もちろん、罪のない人たちを犠牲にするテロ攻撃が赦されるはずがありません。ましてや子供たちまで標的にするテロを、真の神々が赦すはずがありません。ただ、だからと言って、力の強い者が、力の弱い者を、強引に力で押さえ込もうとする図式は、本当の世界平和をもたらすでしょうか?

我々日本人は、宗教の根本にあるものを勘違いしがちです。アルカイーダを生んだアフガニスタンは、国土の多くが荒涼とした山岳地帯です。寒暖の差が激しく、作物も乏しく、緑の多い日本の山岳とは大違いです。けれども、子供達の大きく丸い眼は、人懐っこく輝いていて「僕達には神がいるから、元気だよ」と、テレビカメラに向かって、笑顔を向けるのです。

我々は、この事実を軽視してはなりません。つまり、子供達は教えられて神を信じるのではなく、本能的に神を信じているのです。というよりも、あの荒涼とした不毛地域の中で、逞しく生きて行くためには、神を信じるしかないのです。神を信じなければ、辛すぎるから、神を信じれば、生き生きと過ごすことができるから、太陽に象徴される神の存在を信じ続けることができるのです。

古代エジプトでも、アラブ社会でも、そして戦前の日本でも、太陽に象徴された神は、沈黙のまま輝き続けています。


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