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過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


「パスワード」という魔物


私は元々が“IT型の人間”ではないので、日頃から“IT関連のもの”は苦手である。その中でも一番厄介なのが「パスワード」で、あらゆる場合にこの部分で躓いてしまう。何故、もう少し簡単に設定できないのか。憶えやすく簡単に変えられないのか。パソコン内でも早く「指紋認証型」を採用してほしい。「パスワード」を失くしたり、忘れたりすると、ギブ・アップでそこから一歩も進めなくなる。実は、二台のパソコンを使っているが、そのうちの一台が壊れてしまった。専門家に直してもらったが、ハード面からの根本的な入れ替え修理で「パスワード」が必要なのだが、全く記憶していない。あれこれ探したが、どうにもわからない。そこで仕方がなく“新たなパスワード”に切り替えてもらった。そうしてやっと使用できるようになった。ところが、二台並行して使用していることを忘れていた。“新たなパスワード”に切り替えたことで、今度はもう一台のパソコンに「エラー」が出てしまって開けない。

故障すると自分で治せない私は“ITの技術者”に来ていただくことになる。いろいろ仕事にも支障が出るし、金銭も出ていくし、今日から地方に4日間行く予定で、そのあとまで使えないことになる。ほんとうに厄介なことこの上ない。この前も“金融の取引ページ”が開けなくなって、頭を抱えたことがある。幸い引き出しの底から「パスワード」が書かれた葉書が出てきて命拾いしたばかりだ。今回の地震などでも「パスワード」が解らなくなってしまった方が多数おられるに違いない。ITの世界は、確かに便利なのだが“融通が利かな過ぎる”ので、この点を何とかしてもらわなければ“自分のものなのに自分のものでなくなる”不幸な出来事が発生することになりやすい。

近年は「自分」であることを証明する“あらゆる情報”を一か所に管理する形で、パソコンやスマホ・携帯電話に集約している場合が多い。それだけに、それらのものを失ってしまうと“何もかも”が失われ、生活そのものが一瞬にして困難になってしまう。昔なら、それらはそれぞれの「窓口」まで出向けば何とかなった。ところが“ITの時代”は、顔を突き合わせても「パスワード」が解らなければ、相手・担当者もその「鍵」を開くことが出来ない。仮に本人だと判っても、どうすることも出来ない場合がある。「指紋認証型」でも「眼球認証型」でも「静脈認証型」でも何でも良いが、早く面倒な手続きなしで“本人”と認証し「パスワード」を忘れても、失くしても、すぐ対応できるようなシステムを開発してもらいたい。お年寄りたちの多くが「振り込み詐欺」被害で金銭を失うのも、結局、金融機関のIT化が進んだからで、昔のような対面式なら“失わずに済んでいた”被害も多数あるに違いない。時代の変化で“IT化”それ自体は仕方がないが、もう少し“融通が利く”IT化を進めてほしい。

ちなみに私は、一時期パソコンでホロスコープや四柱命式を出していたが、現在は元に戻す形で“手書き”方式に変えている。その方が実質的に見やすいし、記憶に残りやすく、ホロスコープは特に“アスペクトの判別”が容易である。パソコンは確かに正確で早くて良いのだが、個々の惑星間の位置判別が一見しただけでは解りにくい。プリントも時間が掛かるし、瞬時の勘が働きづらい。要するに私の場合は“手書き”の方が実占向きなのだ。以前、或る占星家と一緒になった時、彼は「科学的なホロスコープはITでなければ無理だ」というようなことを言った。確かに、この人は“手書き”など絶対にしないタイプの方であった。ただ、この方のホロスコープ解釈は“マイナーアスペクト”を取り入れることがなく、“メジャーアスペクト”一本でオーブが広く、“古典的な解釈”の典型であった。つまり形としては“科学的”なのだが、中身が“非科学的”なのだ。アスペクトのオーブを広く取るなら“科学的に厳密なホロスコープ”など意味がない。そういう根本的なことが解っていないように思われた。彼は“欧米の技法”をいち早く取り入れることで、“科学的”だと自負しているのかもしれないが、実際の判断において“科学的”であるかどうかは、合理的な考え方に基づいて判断しているかどうかなのだ。欧米の“新しい技法”だから科学的だと考えるのであれば、その考え方そのものが“非科学的”だと言わざるを得ない。

占いは“科学的”であろうとなかろうと、多くの悩める人たちの“人生上の羅針盤”として、寄与するところがあればそれで良い。個々それぞれ「心のパスワード」があり、それは本人だけが知っている。少なくとも、それは“単なる数字でも記号”でもない。しかも、それは「運命」と深く結びつき、一筋縄では解けない「パスワード」になっている。“心の専門家”でもあり、“運命の専門家”でもある占い師は、解けない「パスワード」と格闘しながら、その人の人生が開けるよう“技術の限り”を尽くしていく。

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