東京江戸川区の住宅で13日の夜、練炭による“集団自殺”の可能性が高い5人の死体が発見された。おそらく、この家の持ち主が“自殺志願者”たちを道連れにして集団自殺を図ったと思われる。今のところ、男性一人、女性三人、そして性別不明(?)一人が加わっての5名による集団自殺のようである。男性の関係者二人が心配して、それぞれが警察に相談、13日夜になっての発見となった。津波とか地震とか豪雨とか、不慮の災難によって一気に“命が奪われる”のも哀しいが、まだ若い人たちが自ら“命を絶ってしまう”のも哀しい。私はこういうニュースを聴くと、いつも「命のロウソク」の話を思い出す。人には、それぞれ「命のロウソク」があって、その燭台の中で“生かされて”いる。けれども、時々、そのロウソクの途中で、命の炎が消えてしまうことがある。もちろん、そうすると、人は死んでしまうのだ。だから、不慮の事故や災難で亡くなるのは、元々が“短いロウソク”なのではなくて、もっと“長いロウソク”なのに、途中で強引に“吹き消されてしまった”からなのだ。自殺の場合には、自ら“吹き消して”しまう形なのだ。寿命ではないはずの年齢で病魔に侵されるのは、時に“ロウソクを取り換えられてしまう”からなのだ。そういう話を、幼い頃に聴き、私は単純に信じた。大人になって、あれは“作り話”だと思えた時期もあったのだが、いつからか、やはり、あの話は“真実だった”のではないか、と思うようになった。理不尽ではあるが、そう思うと妙に納得できるのだ。そして、その「命のロウソク」が置かれているところへ連れていかれたなら、私は自分自身のロウソクを見つめながら何と思うのだろうか。巨大企業として膨張するアマゾンには何でも売っているが、なぜか「命のロウソク」は売っていない。
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