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過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


「玉の輿」「セレブ婚」の実態


何気なくネットの情報を見ていたら、数年前「セレブ婚」と騒がれた或る女優の夫である実業家が、何十億という借金返済のため自らの会社もブランドも売り払って、2年間の契約デザイナーに変わって再出発する―という情報が流れていた。TVや雑誌で知られた女優やタレントが実業家と結婚するケースは多い。年商何十億の企業家と聴くと、誰もが“玉の輿”のように感じるのは当然かもしれない。けれどもその何年後かに事業が破たんするとか、多大な負債を抱え込むとか、不和から別居に至ったとか、離婚していた…とかいうニュースに接して驚くケースも多い。「玉の輿」とか「セレブ婚」と報道されたのは一体何だったのだろう…と誰もが首をひねる。一般的な感覚として、年商何十億もの企業はそう簡単に潰れるわけがなく、3年や4年で何十億もの借金を抱え込む等想像もつかない。ましてや若くしてのし上がった企業家はカリスマ的な“力”と“運”とに恵まれていて、壮大なる夢と未来を語っていたはずで「セレブ婚」の女優やタレントも、それが数年後“借金生活”に変わる等、考えもしなかったことだろう。

昔と違って、今はあっという間に世の中が変わる。その変化に応じて“巨万の富”を手にすることも可能だが、それは同時に時代の変化で一気に失われてしまうことをも暗示している。ギャンブルのようなもので“あぶく銭は残らない”という法則がある。もちろん若手企業家、青年実業家というのはギャンブラーとは限らず、純粋に事業として着実に成功・拡大していく人もいる。元々家系的に事業で成功している人物を輩出している場合は、仮に全然別箇の分野でもいったん掴んだ成功は持続しやすい。けれども完全なる創業者で、血縁的にも異色である場合、その事業には紆余曲折を伴うのが通例で、順調に成功の階段を上っていくことは滅多にない。それに「七光」を全く持たない創業者は総じて早熟で20前後から起業している。若くして“それなりの財”を得ているケースが多いのだ。又、事業意欲が強く、決して小さな成功に満足することがないという共通性もある。

私は以前、或る女性に「あなたは俗にいう玉の輿のような結婚をされる運命を持っている」と判断したが、その時には全く本人に心当たりがなかったようでポカンとしていた。ところが、それから2カ月ほど経って、先生の占い当たりそうです、と言って私を喜ばせた。地方では有名な或る政治家の御曹司との見合い話が、職場の上司を通じて浮上したのだ。そこで彼女はその男性の生年月日を記して「相性はどうですか?」と訊きに来た。正直なところ、相性自体はあまり良いとはいえなかった。ただ、その結婚自体は成立する―と出ていたので、相性のことは深く述べずに見合いを勧めた。そうして3ヶ月くらい経ってから、再び彼女が来た。「プロポーズは受けたのですが…」と浮かない様子だった。新居を建てるまでは、その女性が現在暮らしているマンションに同居する形で新婚生活をスタートしたい、と言われたらしい。さらに挙式の費用等も折半で行うという方針らしい。彼女の考えていた「セレブな生活」とは程遠いものとなった。気分的に浮かないのも当然であった。だが、今更、止めた方が良いとも言えない。地元名士の御子息であることには違いないのだ。それに長男なので今は父親の秘書だが、将来的には地盤を継ぎ政治家となることも決定的だった。しかも、本人が既にプロポーズを受け入れ挙式日も決まっていた。返事をする前なら、相性のことを話すこともできるが、今は無理だ。私は最初の2年くらいは多少ぎくしゃくするが大丈夫―と背中を押した。こうして彼女は盛大な結婚式を挙げた。ところが、その結婚式から3週間ほど経って、再び彼女はやってきたのだ。新婚旅行にヨーロッパに行ったのだが、その旅行中の彼の言動について、及び帰国後の態度について、彼女は「先生、聞いてください!」と半ベソをかきながら訴えた。さまざまな点で彼女の嘆きはもっともで、最高級の店で最高級のディナーを頼み、べらぼうな請求額に彼女が抗議しようとしたら「日本の政治家の恥になる」と拒否したという話は、この縁談を勧めてしまった私自身を後悔させた。ただ、だからと言って「彼に対して愛情はあります」という彼女を離婚させるわけにもいかない。私は相手両親から可愛がられていることが確実なので、彼とのことを、お義母さんに相談してみることを勧めた。その後は一応、収まりが付いたようで大丈夫かもしれない。

これが本当の「玉の輿」と言えるのかどうか若干疑問だが、実態はともかく、そういう眼で見られたり語られたりすることは間違いがない。ただ私としては何かしらの責任があるようで、どうもこの時の判断・対応を喜べない。これからはなるべく「玉の輿」等という表現は避け「将来成功する男性との結婚」という風に言い改めていこう。

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