頭脳線の方向

頭脳線を観察する場合、まず、その方向性に注目しなければなりません。基本的に、頭脳線は親指と人差し指の付け根ほぼ中間辺りから起こって、ややカーブしながら掌の中央を通り、小指下側面方向へと緩やかに下降していくのが普通です。ただ、スッキリとした1本だけの線として刻まれているとは限らず、途中から分岐していたり、切れ目や乱れがあったり、縄状や鎖状になっていたり、その途中に島形があったりと、一様ではありません。長いもの、短いもの、太いもの、細いもの、よれよれのもの、二重に刻まれているもの、一直線なものと実にさまざまです。ただ、個々のケースを説明していくと切りがないので、ここでは一応その方向性に絞って解説します。 左右で、その方向性が大きく異なっている場合、どちらかといえば、私生活上では、左手方向性の意味合いが強く出、社会生活上では、右手方向性の意味合いが強く出るものです。頭脳線の方向性が重視されるのは、人生の方向性と重なり合う部分があるからです。

石原慎太郎さんの頭脳線(aタイプ) 東京都知事 石原慎太郎さんの頭脳線(aタイプ) 「a」のように、頭脳線が直線的に掌を横切り、火星丘上(円形で示した部分)に達しているのは、勝気で負けず嫌いの相です。忍耐強く、簡単には弱音を吐きません。但し、火星丘が凹んでいる場合は、焦りやすく、苛つくことの多い人の相となります。頭脳線と感情線との間隔が狭まると、心が狭く、気が短く、怒りっぽい人の相となります。この間隔が広い場合は、独立心が強く、早くから親元を離れる人の相となります。人生上の分岐点に立った場合、損得勘定から方向性を定めていくのが特徴です。与えられた責務に対しては忠実で、妥協性にやや乏しく、データを重視し、余程のことがなければ自説を曲げません。

福井俊彦さんの頭脳線(bタイプ) 日銀総裁 福井俊彦さんの頭脳線(bタイプ) 「b」のように、頭脳線がややカーブを描きながら、感情線と手首線とのほぼ中間くらいの位置に向かっている場合、方向性だけから言えば、性格的に極端な偏りがなく、中庸を得ていて、比較的幅広い分野に適性があり、組織の中で頭角を表していく素質の持ち主です。この頭脳線の場合、感情線の形状が着眼点で、それが頭脳線と同じように、ややカーブを描きながら人差指と中指との中間方向(やや人差指寄り)に向かっている場合は、火星四角形が整った形になるので、対人関係を無難にこなし、社会的適応性の高い手となります。感情線が直線的だったり、極端に短かったり、途中で大きく破れていたりする場合、情緒不安定な部分が出ると、組織の中で頭角を表す手とはなりません。

藤原紀香さんの頭脳線 女優 藤原紀香さんの頭脳線 「C」のように、頭脳線が途中から傾斜の度を強めて、手首付近へと向かっていく場合、生命線と頭脳線との間隔が狭くなるのが特徴です。この場合、月丘下部(円形で示した部分)が凸っているか、凹んでいるかは重要な観点です。この部分が凸っていれば、現実を現実だけで捉えることが出来なくて、何事にも過敏に反応しすぎ、生活上支障を招くことが多いものです。芸術や神秘などの分野では、天才的閃きを開花させることもあります。凹んでいる場合は、極端に神経質で、疲れやすく、情緒・情感にやや偏りがあります。もしも、カーブが大きく、生命線との間隔を広く保ちながら下降している場合は、天才的創作能力を発揮するもので、次々と新しい作品を発表したり、発明したりします。