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過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


光と影を見た佐村河内氏と小保方氏


人間の運勢には当然のことながら“良い時”と“悪い時”がある。極端に短命でない限り、良い時ばかりの人生もないし、悪い時ばかりの人生もない。奇妙なことには、どんなに「幸運な人生」を歩む人でも、必ず運気の良くない時期はあって、不運な出来事が続く時期や苦悶する日々はある。逆に、どんなに「不運な人生」を歩む人でも、それなりに光の当たる時期はあり、穏やかに流れる日々はある。

通常はそういうふうに時は流れていくのだが、時々短期間で“天国から地獄へ”“地獄から天国へ”運命の機械が故障したかのように暴走し始める時がある。作曲家の佐村河内氏と科学者の小保方氏を並べて評するのは異論のある方も多いだろう。けれども「運勢・運命」を語る上では時期的に並んだこともあって大方には頷いて頂けるに違いない。両者とも、或る意味では共通性を持っている。既にあらゆる形で報道された二人なので、それらの状況をここで蒸し返すことはしない。私が重視したいのは、運勢&運命に対する“世間・大衆の果たす役割”についてである。

この二人、共に一時期は「人気」があった。多くの人達がその作品(?)を通じて支持や声援を送った。その舞台を演出したのはマスコミであった。ところが予期せぬ形で仮面が剥がされる。

そうすると今度は激しいバッシングがマスコミから起こった。まるで芸能人のような“持ち上げ方”と“こき下ろし方”である。当然、人気は地に墜ちていく。一時期、時代の寵児かに思われた作曲家と科学者は光の外に追いやられ、輝かしい光の「影」を背負うことになる。本来、世間や大衆は直接彼らの人生と関わっているわけではない。けれどもマスコミが仲介することで、その人生の舞台に観客側として参加することになる。その個々のエネルギーや心情が無意識に彼らの運勢に影響を与える。実際に起こった事柄以上に、一度潜在意識下で繋がった潜在意識下の波動は、反発する場合も想像以上の大きなうねりとなって彼らの運勢を窮地に追いやるのだ。

つまり人間の運命・運勢はマスコミによって世間に知られている人ほど、本来は未知の“関係のない人々”の思惑とか心情とか意識とかが反映してしまう性質を持っている。そこで重要なのは“マスコミが与えたイメージ”なのである。もちろん実際に関わっているわけではないから、相手のことなど本当は何もわからない。ただTVとか雑誌とか新聞とかインターネットとか週刊誌などによって与えられたイメージは、身近に本人を知っているかのような錯覚を与える。それが個々の人達に身近で接しているかの感情を生じさせる。そして、それらが大衆意識として纏まると大きなうねりとなって本人の潜在意識に到達し、運勢的な吉凶を形作っていく。一度マスコミから徹底的にたたかれ、イメージが損なわれてしまった人が運勢を回復していくのが難しいのはこの点にある。

ところで彼らは単なる「虚言者」に過ぎず、音楽界や科学界を愚弄した罪の部分ばかりなのだろうか。私はそうは思わない。もちろん多くの人達を傷つけてしまった代償は払わなければならない。けれども、例えばクラシック音楽の世界にどれだけの人が精通しているだろうか。実際に音楽業界の人達が多数関わって製作したCDでありながら、誰もコピーの寄せ集め作品であることを見抜けなかった。十年以上もである。しかも多くの人々はその作品で感動を得たのだ。たとえ人物像のデフォルメがそれを助長していたとしても、それなりの心地良さを多くの人達に与えることが出来ていたのであれば、芸術作品としては及第点であろう。それに何よりも種々な事情が重なったせいで、クラシック音楽そのものに興味や関心を抱く人達が増えた。その中にはフィギュアスケート人気も加わって小学生とか中学生も若い人達も少なくなかったと思われる。佐村河内ニュースがきっかけで、将来クラシック音楽に携わる人物、特に作曲を目指す人物が出てこないとは言い切れない。

同じようなことは小保方ニュースにも言える。日本では元々理工科系を目指す女子は少ない。今回の出来事は“科学者を目指そうとする女子学生”誕生のきっかけを作り出す快挙であったとみることもできる。自然科学分野の発見には昔から種々の事件や失敗が付き物で、発明王エジソンなど“失敗の繰り返し”であったことを自ら認めている。ホロスコープから見ても、彼女に研究者としての素質は十分窺われるのだ。失敗は成功の基で、しかも人類の未来に「夢」を与えたのは必ずしも「罪」ばかりではない。学生時代、手相占いを趣味としていたらしい彼女は、もしかしたら研究心逞しい占い師として、やがて脚光を浴びる日が来るかもしれない。

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