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過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


古書に描かれているメッセージ


何気なく書棚で本を探していて、ふと手に取った古書から、以前に所有していた人物が発する念のようなもの感じることがある。その書物は、別に私が書棚から取り出そうとして開いた本ではなかった。同じところにある別な本を取り出そうとして、たまたま取り出しにくかったので先に出しただけの本なのだ。

けれども、その書物は、まるで意志を持っているかのように、はらはらとページがめくれ、鉛筆書きで余白にびっしり書き込みがあるそのページを開いた。別にそれは初めて知ったことではない。運命学専門の古書店から、通販で購入した最初から、それは知っている。何しろ鉛筆による書き込みがやたら多いのだ。多分、だから相場よりも安かったのだ。もちろん、各ページの余白に書き込みがあるのだが、本当に驚くほどびっしりとあって、嫌がる人もいるかもしれないが、私はそう云うことは気にしない方なので、勉強熱心な人だと思うくらいで特別気にもしていなかった。

ただ、今回は別にその本を読もうとしたのではなく、別な本を探してのことだっただけに、妙にその書き込みが気になった。もちろん、最初に購入した時にもザッとではあるがその内容に眼は通していた。要するにそれは昭和初期に書かれた手相の本なのだが、その余白にびっしり書き込まれているのは、その本とは別な種々の手相・人相の本から抜粋したと思われるような内容の記述ばかりなのである。その中には、さすがの私も知らないような秘伝的内容もいくつかあって、その記述の仕方が鉛筆書きであるのに、まるで書物としての文章そのままであるだけに、書き込みを読み進むだけで、もう一冊の別な本を読んでいるような気分にさせられる。

それにしても、この書き込みの主は、私がやがて古書として購入し、こうして書き込みの部分だけを読み進むようになるなど知るはずがないのに、何故こうもびっしりと、本来の書物とは直接関わりない記述をしていったのであろうか。以前の所有者がプロの観相家であったかどうか知らないが、これだけ書き込むのだから、単に趣味的に読まれていた方でないことだけは確実である。その文字からも知性が窺われる。私自身も、新しく購入した書物に書き込みをすることは珍しいことではない。ただ大抵はその書物の内容に関してで、まったく関係ないことは書いた記憶がない。しかも、これだけぎっしりと書き込みのある本と云うのも珍しい。さらに、私が意識して読もうとしたのではなく、たまたま書棚らか先に取り出しただけの本なのだ。

そのようなことを改めて考えると、怖いと云うより、私にはこの書き込みの主が妙に身近に思えるのだ。まるで先輩とか、仲間でもあるかのように身近で、私に読んで欲しかった、と歓んでくれているような気さえするのだ。古書と云うのは、もしかしたら、それを所有していた以前の人物と「出逢う新たなる場」であるのかもしれない。

実は、私は運命学的な観点からも、一つの仮説を持っていて、もしかしたらアンティークな品物と云うのは、それを新たに所有することになった人物に、その以前の所有者から「運」も同時に引き継ぐ役割も与えられているのではないか、と云う考えを持っている。

例えばアンティークな家具、宝飾品、絵画、書物、衣裳、人形など、以前の所有者がそれに対して愛着を持っていればいるほど、強い「念」と云うものがそれに付随していて、それに纏わる運も一緒に継承するようになるのではないだろうか。以前、巨富を得ている人達に共通している事実として、アンティークな宝飾品や絵画を所有していると云う共通性に驚いたことがある。いや、正確に云うと、そういうものを購入し始めてから、大きな財力を得ていったという人物が多いのだ。もちろん、これは愛着を持っていた場合に限られるので、買ってすぐ転売したようなブランド品等では意味がない。

但し、それが逆作用と云うべき形で、それを身に着けたり、所有してしまったために不幸を招くケースもしばしば見受けられる。特に、母親の指輪を娘が受け継いで薬指にはめるのは、母親が不幸な亡くなり方をしている場合、止めた方が良いような気がする。アンティークは用い方さえ誤らなければ、幸運を呼び寄せてくれる武器となるのだ。

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