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タロットの秘密

大アルカナ「1」=魔術師(英知授けし者)


ここに示した4種類のタロットカードは、いずれも古代エジプト文明を、その図柄デザインの中に取り入れているカードです。 ただし、私の秘密のカード解釈は、一般に知られているものとはその多くが異なり、まったく独自の古代エジプト文明解釈に裏打ちされており、 エジプト系カードを用いながら、原初タロットカードの真実の姿を皆様にお伝えしようとするものです。

THE MAGICIAN(魔術師)

アンセント・タロット

アンセント・タロット

ネフェルタリー・タロット

ネフェルタリー・タロット

トート・タロット

トート・タロット

カラシマ・タロット

カラシマ・タロット

タロット解説

大アルカナ22枚のカードの中で、「1」に指定されているのが「魔術師」のカードです。
一般的には、いわゆる「西洋魔術を行う者」が描かれているカードとして知られています。エジプト系のカードにおいては、「アンセント・タロット」では頭上に月のマークを乗せた「イビスの神であるトト神」がその中央に描かれ、その上空にはベヘデティーと呼ばれる「翼をつけた日輪」も描かれています。
「カラシマ・タロット」では「雄羊の頭部を持ったクヌム神」が描かれ、新王国時代の主神となったアメン・ラー神とも共通する日輪を頭上に乗せています。「1」の魔術師のカードでは、「トート・タロット」や「ネフェルタリー・タロット」の図柄はあまり重要ではありません。
クヌム神は、古代エジプトにおいて「創造の神」として知られている神で、人類をろくろで作り出した神、として伝承されていました。ギザの大ピラミッドを建造したとされているクフ王は、「クヌム・クフ」という別名を持っていたとも言われ、この名を文字通り訳すと「クヌム神は我を守護す」となります。また、アメン・ラー神は、「隠れたる太陽神」と訳される神で、黄道12星座の「おひつじ座」がそれまでの「おうし座」に取って代わって春分点に移動して後、急速にエジプトの主神へと押し上げられていった神です。それまでは、「おうし座」の神であるアピス神がエジプトの主神でした。「隠れたる神」であるおひつじ座の象形を、夜空の中に形として見つけ出すのは容易ではありません。
一方トト神の方は、月神として知られている神ですが、同時に人類に対して暦や文字をもたらした知恵の神としても知られています。さらに、この神の表現として「大いなる魔術の主」としても呼ばれることがあるのは大変興味深い事実です。ちなみに「トート・タロット」は、この「トト神」を名称として与えたタロットです。古代エジプトの文学として知られる「ウエストカー・パピルス」には、クフ王がピラミッドのために当時の魔術師を呼び寄せ、トト神の秘密の部屋を探り当てようとする一節が記されています。
トト神はまた後世の「ヘルメス神」と同一であり、「トート=ヘルメス」は、「蛇のごとき智者」とも解釈されて、ヘルメスの小枝には蛇が絡みつく意匠が定着した、とも言われています。「トート・タロット」の中で、人物の頭上に蛇が絡みつくデザインが加えられているのはそのせいです。
ところで、トト神の上空に描かれているベヘデティーですが、戦いに勝利することを表した天空神です。エジプト最古の王都「ベヘデト」の守護神とされていた点が注目されます。さらに、カイロ博物館に所蔵されている第12王朝のピラミッドの「冠石に描かれていた神」としても注目されます。
このように、クヌムも、アメンも、トトも、ベヘデティーも、すべて魔術や黄道12星座や大ピラミッドや原初エジプト文明に関係しているのです。「魔術師」という名称で知られるこのカードは、より正しくは「古代エジプトの魔術師」と呼ぶべきなのかもしれません。このカードから、真実のタロットは始まるのです。

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