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タロットの秘密

大アルカナ「7」=戦車(勝利者)


ここに示した4種類のタロットカードは、いずれも古代エジプト文明を、その図柄デザインの中に取り入れているカードです。 ただし、私の秘密のカード解釈は、一般に知られているものとはその多くが異なり、まったく独自の古代エジプト文明解釈に裏打ちされており、 エジプト系カードを用いながら、原初タロットカードの真実の姿を皆様にお伝えしようとするものです。

THE CHARIOT(戦車)

アンセント・タロット

アンセント・タロット

ネフェルタリー・タロット

ネフェルタリー・タロット

トート・タロット

トート・タロット

カラシマ・タロット

カラシマ・タロット

タロット解説

大アルカナカードの「7」に指定されているのが、一般に「戦車」と呼ばれているカードです。
このカードに関しては、エジプト系カード以外でも、2頭立ての馬、又はスフィンクスの戦車が描かれているのが普通です。本来であれば、こういう戦車による戦闘の形は、古代エジプトの新王国時代以降のレリーフで、実際に多く描かれていて、紀元前の戦闘形態であることを表していることに気付きそうなものですが、どのタロット解説書にも、そのことを指摘した本は見受けられません。
大体、2頭立てのスフィンクスという構図自体、古代エジプト文明以外では考えられないことなのに、それでも、古代エジプト文明を意図した構図である、と解説しようとはしていないのです。ここに掲げているカードとは異なるのですが、タロットカードの代表的カードとして知られるウエイト系カードでは、2頭立てのスフィンクスは、白と黒とに描き分けられて、その胸の部分には、大きな乳房が描き加えられているのが特徴です。
ここで、エジプトのギザにある大スフィンクスを思い出していただくと判ることですが、本来のスフィンクスには乳房など存在していません。ところが、ウエイト系タロットの図解では、スフィンクスには乳房があるのです。実は、ギザのスフィンクスの全体像が我々の前に示されたのは、20世紀になって以降のことで、それまでは、頭部以外の部分は砂の中に埋もれていたのです。そして、ギリシャ時代以降のヨーロッパ旅行者にとって、その頭部から推測されたスフィンクスの全体像は、女性と見立てられていたのです。したがって、スフィンクスの胸の部分に乳房を加えて描いたのは、想像の産物としては当然だったといえるのです
古代エジプトのレリーフに多く見受けられる戦闘場面では、2頭立ての戦車には神王が乗り、弓矢を引いている場面が多いものです。つまり、それがエジプトにおける新王国時代以降の戦闘の仕方だったと思われるのです。当然、その戦闘場面には、ネフェルタリー・タロットに描かれている神王の頭上を舞う神ベヘディティーか、アンセント・タロットでの戦車にその一部が描かれている、翼ある太陽円盤の神ラー・ハラクティーかが、守護神として描かれることになるのです。ちなみに、スフィンクスは時として、ラー・ハラクティー神とも同一視されることがあります。それは、スフィンクスが星座としての獅子座を象徴し、夜空に駆け上がって行く獅子の姿と、その獅子座を太陽が通過中にナイル川の増水・氾濫が起こって、エジプトの大地が蘇るからです。
ところで、エジプトのアブシンベル大神殿には、19王朝のラムセス2世の「カディッシュの闘いの図」がレリーフとして残されています。馬の戦車に乗って、弓矢を引くラムセス神王が描かれているのですが、特徴的なのは、弓を引く神王の腕、弓矢は意図的に2重に描かれていることです。これは、矢が次々と連続して放たれたことを表そうとしているのです。ちなみに、古代エジプト・レリーフの戦車は真正面から描かれていません。これは、動きを表すときには真横から描く、という神聖壁画としての決まりがあるからです。
なお、ベヘディティー神と、ラー・ハラクティー神とは、時として同一視されます。元々、「ベヘディティー」(本来は、「ベヘデトの者」の意)というのは、原初王朝における王都の主神名です。原初は、神王の頭上を舞う神だったのですが、やがて、「ラー・ハラクティー」(本来は、「地平線上の太陽神」の意)と一体化され、翼ある太陽円盤の神としても、その名を呼ばれるようになるのです。
実占的には、このカードは「闘いの勝利者」を意味するので、あらゆる競技で勝利する可能性を暗示するものです。スポーツに関することを占って、このカードが出ていれば無敵といえるでしょう。また、古代における貴重な乗り物として、旅行や移動、海外に関する事柄に対して、幸運をもたらしてくれるカードです。

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