【指紋の新しい研究】

指紋は手相の1分科というよりも、独立して研究する価値をもつ分野ですが、ここでは手相の研究者にとって、大いに参考となる分類と判断方法について述べてみたいと思います。

まず、指紋の判断方法に関しては、主として2種類の方法が知られています。その一つは「指紋の種類別判断方法」で、下記に述べるような指紋そのものの形状の違いに基づく判断方法です。この判別には、多少専門性を要するため、あまり手相書で採用されるケースは少ないようです。もう一つは「五指の配列による判断方法」で、指紋の種類を大きく「巻き」と「流れ」の二つに大別し、五指の各指がそのどちらとなっているか、その配列状態を調べて、それに基づいて判断していく方法です。後者は、運命判断がしやすいので手相書の中でも時折取り上げられています。

ここでご紹介するのは、波木星龍独自の観点からの本格的指紋分類と、その観察方法です。

【波木流・指紋の分類】

私自身の研究では、指紋は大きく五種類に分けられます。

  1. 弓状紋―指紋が指先に渦を形成しないもの
  2. 渦状紋―指紋が渦巻き状となっているもの
  3. 蹄状紋―指紋が渦を巻かず斜めに流れているもの
  4. 特殊蹄状紋―複数の中心部分が存在しているもの
  5. 混合紋―複数の指紋形状が混在しているもの

これらは、さらに下記のように細分されます。

①弓状紋
普通弓状紋

実例・図解に示したように、指紋が弓状とはなっても、渦巻きとならず終わっているもの

性質=自由奔放で干渉・束縛を嫌い、感受性強く、恋愛をすると突っ走る傾向が見られます

突起弓状紋

実例・図解に示したように、渦は巻かないが、指紋の中心部分だけが突起しているもの

性質=神経質な点あり、喜怒哀楽激しく、頭脳優秀でも精神面がもろい傾向が見受けられます

②渦状紋
純渦状紋

実例・図解に示したように、指紋がその中心部分で、丸く渦巻き状となっているもの

性質=比較的温厚で順応性があり、忍耐強さも持っていて、周囲からの信頼度が高いようです

環状紋

実例・図解に示したように、指紋がその中心部分で、楕円形となって重なり合っているもの

性質=協調性があり、社交性もあって対人面では良好、好奇心や開拓者精神に満ちています

③蹄状紋
乙種蹄状紋

実例・図解に示したように、指紋の中心部分が渦を巻かず斜めに小指側へと流れているもの

性質=流行に敏感で変化を好み、情愛豊かですが、潔癖で融通の利かない点が見られます

甲種蹄状紋

実例・図解に示したように、指紋の中心部分が渦を巻かず斜めに親指側へと流れているもの

性質=頑固で信念が強く、情熱的だが感情に走りやすく、目上に逆らいたがる傾向があります

④特殊蹄状紋
二重蹄状紋

実例・図解に示したように、二つの流れ紋が一体化し、かつ同一方向へと流れているもの

性質=物事に対する執着心が強く、独創力があり、新しいものや世界に興味を示しがちです

双胎蹄状紋

実例・図解に示したように、二つの流れ紋が一体化し、かつ逆方向へと流れているもの

性質=楽天的で人当たりが良く、器用で社交性が豊かだが、浪費的なところを持っています

⑤混合紋
有胎蹄状紋

実例・図解に示したように、渦状紋と流れ紋とが一体化したような形状となるもの

性質=個性が著しく、独特の考え方を持ち、支配欲が強く、勘の鋭いところを持っています

混合紋

実例・図解に示したように、渦状紋や流れ紋に限らず、複数の指紋が混在しているもの

性質=気分の変化激しく、環境へとスムーズに溶け込みにくく、感情面でのムラが見られます