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運命の主役者たち

人は運命にどう立ち向かうべきなのか


人は誰でも「運命の主役者」として、自分自身の人生を歩んで行きます。 あなたの人生上の出来事を、もっとも完璧に演じきれる主役は、あなた以外には考えられないのです。 ただ、その人生が世間的注目を浴びるかどうかは別問題です。 ここでは、運命としか呼びようのない人生を背負わせた人々のホロスコープや命式を解説しながら、人は運命にどう立ち向かうべきなのかを一緒に考えて行こうとするものです。

文学賞を7つも受賞している山田詠美さんの軌跡

山田詠美さんのデータ

1959年2月8日午後4時
東京で出生
1971~1973年
父親の転勤の関係で、札幌、金沢、静岡など転々とする。
1974年
宇都宮に移住、高校入学。同校生と初体験。
1977年
親元を離れ明治大学へ入学。漫画研究会に属する。 在学中に山田双葉名義で『漫画エロジェニカ』誌上で漫画家デビュー。
1980年
漫画執筆多忙で大学を休学。そのまま中退。
1985年
処女作『ベッドタイムアイズ』で文藝賞を受賞。芥川賞候補作となる。
1987年
『ソウルミュージック・ラバーズ・オンリー』で第97回・直木賞を受賞。 受賞直前、当時、同棲していた恋人が婦女暴行容疑で逮捕される。
1990年2月
横田基地勤務のクレイグ・ダグラスと入籍。4月バプテスト教会で結婚式。
1991年
『トラッシュ』で第30回・女流文学賞を受賞。
1996年
『アニマルロジック』で第24回・泉鏡花賞を受賞。
2005年
『風味絶佳』で第41回・谷崎潤一郎賞を受賞。
2006年
クレイグ・ダグラスと正式離婚。

ホロスコープの解説

全体的特徴

ホロスコープ全体で見れば、特別目立つような惑星配置が沢山見受けられる出生図とは言えません。むしろ、特徴と言えるような特徴は乏しく、そういう意味では“占い師泣かせのホロスコープ”と言えるかもしれません。太陽・月・水星の動きの速い星達が、いずれも「みずがめ座」に集中しています。これは彼女の生活の根本に或るもの、及び感覚が“特異なもの”であり“ユニーク”であり“風変わり”であることの証です。基本的に意味もなく“右に倣え”するのは好きではないはずです。又、「みずがめ座」「おうし座」「しし座」「さそり座」に在る惑星が、180度で向かい合っています。これらの星座が“不動星座”と呼ばれ、どちらかと言えば頑固一徹で、いったん決めたことはなかなか変更したがらない星座であることから、彼女の内部にも“頑固一徹”な面が宿っているものと見られます。
太陽と月とは5度以内に接近し、アスペクトの「0度」を形成しています。したがって、社会生活と私生活とが“一体化しやすく”どちらかがその犠牲となりやすい傾向を表しています。つまり、仕事を取れば愛情がおろそかになり、愛情を取れば仕事が空回りすることになりやすい筈です。特に「みずがめ座」内で一体化しているので、本来の性格は“公私を分けたいタイプ”ですから、それが出来ないかのような生活が長く続くと、ストレスが溜まって来ることでしょう。
MC(南中点)は「おひつじ座」にあって、基本的には“独立自営”で生きていくタイプです。又、職業選択に第三者からの干渉や口添えを極端に嫌う傾向が顕著です。そのMCに対して第7ハウス内の月が、60度でアスペクトしています。仕事上で人気を得ていく可能性と、変化や浮き沈みが大きい可能性が暗示されています。
一方、アセンダント(上昇点・ASC)に対しては冥王星と土星がアスペクトしていて、特に土星は第6ハウス内にあって150度アスペクトで“持病・慢性病に要注意”と警告しています。30度でアスペクトする冥王星の方は金運に作用し、莫大な財を得る可能性があると同時に、信じていた相手に騙されるとか、裏切られるとかした場合は、莫大な借金を背負う可能性もあるから注意しなければいけません。

アスペクト

最初にも述べたように、そんなに種々のアスペクトが交錯する出生図ではありません。したがって、注目すべきアスペクトは或る程度限られています。
まず、私が一番に注目するのは「みずがめ座」14度の水星と、「しし座」14度の天王星による180度アスペクトです。この水星と天王星との0度や180度のアスペクトは、特別な能力を持っている人にしばしば見受けられるもので、世に知られる発明・発見・新企画で一世を風靡するとか、社会的に影響を与えるインパクトの強い人物に見受けるアスペクトです。頭脳優秀ですが、神経は過敏でしばしばノイローゼや精神的な病にまで陥る可能性も秘めています。この人の場合、太陽と天王星も180度アスペクトですが、多少ずれているので前者ほど強烈な作用はありません。
このアスペクトは“独立・独歩”を意味する相で、早くから親元を離れて、誰にも干渉されない生活を開始するのが普通です。又、独特の“ユニークな人生観”を持っていて、その部分に関しては頑固一徹で絶対に曲げません。なお、太陽とドラゴンヘッドが120度アスペクトとなっていますが、著名人や社会的地位ある人物との接点・協力が得られやすい星の配置で、それが本人の人生を向上・発展させていく秘訣となります。
また、太陽は土星と45度アスペクトです。第7ハウス内の太陽に対して土星からのアスペクトなので、パートナーからの負担・苦労を抱えやすい人生であることを暗示しています。
それ以外では「おうし座」28度の火星と、「さそり座」29度の木星が180度アスペクトで向かい合っています。これは忙しい生活、金銭的出し入れの大きいこと、性欲・官能への激しい欲求…等を物語っています。他の惑星達と切り離される形で向かい合っているので、よりそれらの意味合いが強調されます。木星は第5ハウス内にあって、元々“恋愛欲求”“性欲本能”の拡大しやすい生まれであることが暗示されています。同時にここは「創作の部屋」でもあり、旺盛な創作意欲の根源がここにあるものと思われます。

注目すべきトランジット度数

彼女の記念すべき初体験と男女間の本格的な交際開始年は、トランジットの海王星が出生時の金星に対して90度、トランジットの天王星が出生時の火星に150度、トランジットの木星が出生時の金星に0度アスペクトで重なっています。木星と金星との重なりは、俄然、交際範囲が拡大していった可能性もあります。彼女が親元を離れて大学に入学した年は、トランジットの天王星が出生時の金星に対して120度、トランジットの土星が出生時の金星に150度、トランジットの木星が出生時の火星に0度アスペクトで重なっています。天王星や土星からのアスペクトは、対人関係に変化が出てきた可能性を窺わせます。又、木星と火星のアスペクトは“情熱を抱くもの”が出て来ると同時に、親元を離れて、性的欲求が一気に強まったのかもしれません。
プロ漫画家(女子大生エロ漫画家)として注目され忙しくなった1979年は、トランジットの主要な惑星がいっせいに出生時の太陽(「みずがめ座」18度)にアスペクトを投げ掛け、冥王星が120度、海王星が60度、天王星が90度、土星が150度アスペクトで、いずれもオーブ1度を超えない範囲内にあります。つまり、良くも、悪くも、彼女の個性や能力が社会的に注目を集めたことは間違いないのです。
彼女が処女作を書き上げ「文藝賞」を受賞した1985年は、トランジットの海王星が出生時の土星に0度、太陽に45度、冥王星に120度、ASCに150度アスペクトです。トランジットの天王星は出生時の天王星に対して120度、出生時の水星に60度アスペクト、さらにトランジットの木星は出生時の水星に対して0度で重なり合っています。水星―天王星のタイトな180度、まさに“発明・発見のアスペクト”或いは“才能が「賞」という形で評価されるアスペクト”を生まれながら備えている彼女が、最初に射止めた年時に相応しいアスペクトである―と言えます。
直木賞を受賞した1987年は、トランジットの天王星が出生時のMCに対して120度、トランジットの土星が出生時の太陽に60度、トランジットの木星が出生時のMCに0度で重なっています。
彼女が入籍・挙式した1990年はトランジットの海王星が出生時の天王星に対して150度、トランジットの冥王星が出生時の太陽に90度、トランジットの木星が出生時の木星に150度で、正直なところ、あまり結婚に相応しいトランジットではありません。その一方、離婚に至った2006年はトランジットの天王星が出生時の金星に対して0度、トランジットの海王星が出生時の太陽に0度、トランジットの木星が出生時の太陽に90度アスペクトで、これは相応な星の配置に一致しています。

四柱命式の解説

全体的特徴

日干「辛」で、その両サイドには「丙」があって、俗に「争合」と呼ばれる十干配置の命式となっています。このような命式の場合、日干の“我(妻)”に対して、“ふたりの夫”が左右に寄り添っているような形で、当然、その二人が争い合うことになるので「争合」と呼ばれます。男性の命式ですと“愛人が出来やすい形”ですが、女性命式の場合、ストレートにそういう形は難しいので、結婚→離婚を繰り返すようなことなど生じがちです。又、本人自身の“恋愛観”や“結婚観”の中に、“一対一だけがすべて”という常識的な結婚観を排除しがち…となるものです。
もっとも、私自身は、彼女の恋愛観や結婚観を知らないので、もしかしたら的外れかもしれませんが、少なくとも占術的な観点から見ると、そう見えるのです。
この命式の場合、日干が「辛」で、地支に「酉」と「申」があって、もし「戌」が加われば“方合金局”が成立します。けれども実際には“金局成立せず”出生の季節も「寅」(春季)ですので、強い個性はプライベートで発揮されるが、社会的には「正官」の作用で、どちらかと言えば“品行方正型”の人物と言えそうです。月支蔵干として出現しているのも「甲」(正財)で、常識を重んじ、社会の枠の中で生きていくことに対して抵抗感の少ない人の命式です。これまで“七つの文学賞”を受賞している人に相応しく、名誉運の「正官」が“根を得ている形”ですが、プライベートだけでなく仕事上でも“二つの仕事”を並行していく形で、もしかしたら“作家以外の顔”を持っているのか、これから展開されていくのかもしれません。或いは小説分野の中で“男女の愛の形”を追求した分野と、“子供眼線からの文学”との二つが、それに当たるのかもしれません。もし、そうだとすれば永遠に、その二つは並行して書き続けるでしょう。
恋人・配偶者に関係が深い日干から日支蔵干を見ての「比肩」星は、恋人・配偶者の問題を抱えがちな人に多く見かける配置です。彼女は大学を中退して後の数年間を、赤坂、六本木、銀座などでホステスやモデルを経験し、男性を見る眼は養われているはずですが、実際には直木賞を受賞した前後に同棲していた相手が、婦女暴行で逮捕されるなど、あまり男性を見る眼があるようには見えません。日支蔵干が「比肩」となる場合、もし最初から“友達夫婦”と割り切って、あまり深く“愛情を追求しない形”であれば、良い関係を継続していけるケースもあります。

運気的に注目すべき干支

彼女の実際の人生を振り返ると、流年の干支が特に強く作用していると思われる現象が乏しいことに気が付きます。1985年以降、あまりにもたくさんの文学賞を数年ごとに受賞されているので、そういう意味では十干十二支の影響を受けにくいのです。ただ、最初の文学賞を受賞して文壇デビューを果たした1985年と、少しく間があってから谷崎純一郎賞を受賞した2005年とは共に「乙」=「偏財」の年で、女流文学賞を受賞した1991年と、読売文学賞を受賞した2001年とは共に「辛」=「比肩」の年で、平林たい子賞を受賞した1989年と、読売文学賞を受賞した2001年とは共に「巳(丙)」=「死(正官)」の年となっています。
この命式では、十二支として「寅」「亥」「申」の“移動運を持つ十二支”が三つ出ていて、他に「巳」が加わって四支が揃うと、嫌でも“移動・変化の運気”が強まります。そういう点では、彼女が最初に親元を離れた1977年は「巳」の年で、元々移動運が促されやすい運気でした。
また、同棲していた男性が婦女暴行で逮捕された年、同時に結婚するダグラスと出逢った年は「卯」年で、日支の「酉」とは“離別”を暗示する“支冲”関係であったことは注目すべきです。そして、入籍・挙式の年は「庚」で「劫財」星という“失恋と浪費の年周り”であったことも興味深いと言えるでしょう。正式離婚の年は「丙」「戌」で“正官が過剰”となり、命式自体の十二支「酉」「申」に年支の「戌」が加わって“方合金局”が達成され、“我”である「辛」が強められ、“孤立・孤独・自我”が前面に出てきた年と言ってよいでしょう。なお、今年も「辛」の年ですが、仕事面では女流文学賞を受賞した年と同一で、十二支の方も直木賞を受賞した年と同一で、文学的には秀作が生まれやすい運気の年と言えるでしょう。

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