「single-blog2.php」* 有料カテゴリ:「過去の占いコラム」は一括2,000円で全て読むことが出来ます。// ざっくりとは終了 // Header画像を変更する事

過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


歌は人を変える


私の住んでいるマンションのすぐ近くに「中央小学校」と云う名の小学校がある。たまたま午後4時頃そこを通りかかったら、童謡の「ふるさと」が聴こえてきた。それは多分、オルガン演奏のテープを時間に合わせて流しているだけだった…と思うのだが、古ぼけた小学校の校舎から鮮明に聴こえて来ただけに、いっそう妙な懐かしさや心安らぐ音色のように私には響いた。

「うさぎおいしかのやま、こぶなつりしかのやま…」別に歌詞も一緒に流れていたわけではない。テープのオルガン演奏のみだったのに、私の耳には児童たちも合わせて歌っているような幻聴が流れた。現代の速いリズムの曲ではない。ひとり、ふたりの児童が校門から出ていくのが見えた。その姿を横目で見ながら、今の子供たちに合っている曲とは云えないな…と思った。けれども、この古ぼけた校舎には妙に合っていた。良い曲だな…と思った。

こういう曲を聴きながら育った子供たちは、またこの校舎に戻って来たい、と思うだろうか。それは解からない。家の中ではテンポの速い曲ばかりを聴いているだろうから、案外「ふるさと」なんかには興味を持たないかもしれないからだ。仮にそうであったとしても、こういう曲を学校が流してあげるのは良い。教えているなら、もっと良い。

今の音楽教育がどうなっているのか、私は知らない。ただ感じるのは、こういう童謡に囲まれて育つと、親や同級生を刺し殺すような子にはならないように思う。先に高校生が自分の母親を刺殺して、その頭部を持ち歩いた事件があったが、その高校生はアメリカの過激バンドの映像に強く影響を受けていたと云う。近年、アップテンポの曲ばかりがメディアから流される。もちろん、時代がそれを要求しているのだ、と云い切ることは簡単だ。

けれども、それらの音楽に取り囲まれるようにして育つことで、深くじっくり考える、穏やかに物事を受け止める、と云った日本人の良さが徐々に失われつつあるような気がしてならない。

日本に推定5万丁もあると云われる拳銃も、過激社会に拍車をかけていくような気がする。だれか社会的な問題を起こすと、一斉にその人物を血祭りにあげるかのような言葉の暴力が始まる。最近のマスコミは、アメリカ西部の保安官でもあるかのように、徹底的に疑惑人物を追い込んでいく。

もちろん、疑惑を追及するのが悪いと云っているのではない。ただ、社会的に抹殺しなければ気が済まないかのような報道の仕方は正しいことなのであろうか。

私は時々疑問に思う。

昔懐かしい「ふるさと」のような曲が街のあちこちから聴こえて来るようになれば、もっと優しく、もっと穏やかに、人を思いやって話し合うことのできる社会がやってくるのではないだろうか。

「ex-module-past-post-list-01.php」出力:single-post用の過去記事ループ処理

過去の記事一覧素顔のひとり言

  • 「大谷選手の故障」と「株価予測」が見事的中‼

    早いもので今年も“雪景色”の季節となった。そこで、今年一年の「波木星龍の占い予言」を振り返ることにする。私は別に、有名人の予言とか、社会的な予言とか、本当はそんなことはどうでも良い 続きを読む

  • 波木星龍の公的な「予言の的中率」

    占い師の評価というのは、必ずしも“的中率”にあるわけではないが、そうは言っても“どの程度的中しているのか”は、その評価の重要なポイントであるには違いない。よく“口コミ”と言われる“ 続きを読む

  • 自らが創り出す「未来」

    占星学や推命学の研究者の中には“先天的な運命”を動かしがたいものとして、本人の“意志”とか“選択”とか“努力”などを認めないような判断の仕方をされている方が多い。私自身も占星学や推 続きを読む

  • あまりにもお粗末な「ツタンカーメン」番組

    こういう番組をどう捉えれば良いのだろう。制作サイドは日本の視聴者をあまりにも軽んじすぎているのではないだろうか。7月18日のTBS古代エジプト世紀の大発見プロジェクト「ツタンカーメ 続きを読む

  • 日進月歩で「後退していく」占いの世界

    世の中、日進月歩で進んでいくものが多い中で、まるで“後退りしている”ような世界が「占いの世界」だといってもよい。どうして後退りなのか、ここ20年ほど「新たな研究」「新たな学説」「新 続きを読む

  • 人は“さまよいながら”生きていく

    人間社会は「勘違い」で成り立っている。例えば、私は“書きもの”などでは何でも明確に“ズバズバ書く”ので、現実にもさぞかし「即断即決の人」「迷いのない人」「怖い人」であるかのよう誤解 続きを読む

  • 「パスワード」という魔物

    私は元々が“IT型の人間”ではないので、日頃から“IT関連のもの”は苦手である。その中でも一番厄介なのが「パスワード」で、あらゆる場合にこの部分で躓いてしまう。何故、もう少し簡単に 続きを読む

  • 占い依頼者との「距離」について

    当然のことながら、占い師は常に何らかの悩みや問題を抱えた相談者や依頼者と相対して仕事を行っている。初めての依頼者もいるが、その多くは過去に“占っている方”で、いわば“常連さん”に属 続きを読む

  • 「使命感」の持っている美しさ

    どのような世界であっても「使命感」の中で生きている人達は、それぞれに“美しい”ものです。もちろん、これは外見的なことではなくて、“生き方としての美しさ”です。その人なりが滲み出てく 続きを読む

  • 日本人であるということ

    今年は正月から週刊誌が飛びつきそうな話題やネタが矢継ぎ早に飛び出している。「ベッキー不倫騒動」があり「スマップ独立失敗」があり「甘利金銭疑惑」があり「宮崎育児不倫」があり「清原覚せ 続きを読む