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過去の占いコラム

素顔のひとり言(エッセイ集)


運命というものの誤解について


時折、私のところに鑑定を依頼される方の中には、明らかに「宿命」とか「運命」とか呼ばれるものに対して、曲解、或いは誤解していると思われる方からの依頼が舞い込みます。私は、それを大変残念に思うし、世の中には、そういう曲解・誤解を生むような仮説を唱道されている方もいるので、ここで間違いを正しておいた方が良い、と考えるに至りました。

まず「宿命」と「運命」の違いというものについて、ハッキリさせておかなければなりません。「宿命」とは、先天的に宿っている命で、基本的に動かしがたい生まれの部分をいいます。例えば、生れてくる時代、地域、家庭、父母、兄弟、性別、体質、知能、性質などは、ある程度、先天的な要素が強く、授けられて生れてくるもので、黙っていても最初から個々に備わって生まれているといえます。もちろん、ある程度までは変えることが可能なものもありますが、全面的に変えるのは難しいものです。

一方「運命」の方は、運ばれる命で、変化していく人生の有様を表現した言葉です。変化していく、という前提の中で生み出された言葉です。最初から、定まっている人生を指した言葉ではありません。この部分が、一番誤解を生みやすい部分です。つまり、宿命のように動かし難いものではない、ということなのです。

俗に霊能者とか、超能力者とか、霊感師を自称する方達の多く、及び、占い師でも宿命観の強い占い師の方達の多くは、何年後、或いは何十年後の人生が既に定まっている、と主張したがります。しかし、私は、このような考え方に賛成できません。

例えば、手相占い師の中には、今現在の手相から、何十年後の人生や出来事を読み取れるかのごとく主張してやまない方達がいます。それでは、そういう方達は、手相が全く変化しないと主張しているのかといえば、そうでもないのです。こんな矛盾した話はありません。手相が変化するのであれば、当然、そこに示されている未来もまた変化する、と捉えるのが自然でしょう。手相だと解り難いかも知れないので、人相で考えてみてください。

顔が変化していくことは、誰でも知っています。その顔の中に人生を読み取ろうとするのが人相術(観相術)です。人相占い師でもないのに、我々は誰でも、その人の顔を見ながら、本能的に、この人は幸せそうだとか、真面目そうだとか、苦労してきているなとか、病気でもしているのでは…とか、怖い人に違いないとか、お金持ちそうな顔だとか、ずるがしこそうな顔だとか、女に甘いなとか、SEXが好きそうとか…全て初対面の顔を見ながら、本能的に判断していることは否めません。

別に人相占い師でもないのに、誰に頼まれたわけでもなく、本能的にそういった判断を多かれ少なかれして来ているのです。

そして、その顔が変わって行くのです。あっという間に変わって行くこともあれば、永い時間を掛けて変わって行くこともあります。どこがどう変わったかは、一般の方は見極めにくいと思いますが、幸せそうだったのがそうではなくなったとか、真面目そうだったのがずるがしこそうな顔に変わったとか、不健康な印象だったのが健康そうになったとか、貧しそうだったのがお金持ちっぽい顔になったとか、怖そうだったのが優しそうな顔になったとか…なんとなくの印象ではあっても、確信が持てるような変わり方をする例は少なくありません。そして、それらは、ほとんどの場合、正しいのです。

なぜ、我々は、占い師でもない(私は占い師ですが…)のに、それが判るのでしょうか? それは、経験的に、同じタイプの例をたくさん見てきているからです。例えば、お金持ちの人たちを、テレビや雑誌でたくさん見ていて、そういう人達に共通の相が、パターンとして我々の脳に記憶されているからです。身近な人で癌になった人達をたくさん見ていると、自然に、もしかして癌になったのでは…と気付くこともあるものです。アダルトビデオで活躍している女性達には共通した相があり、そういうビデオを見慣れていれば、この女性は…と感じたりすることもあるはずです。つまり、我々は生活の中で、さまざまな相をパターンとして本能的に整理しているのです。

それらが、いつの間にか変化していくということは、我々の運命が決して最初から定まったものなどではなく、日々の生活の中で、徐々に変化していく性質のものであることに気付かなければならないのです。そうだとすれば、運命は、いくらでも変えていくことの可能なものであって、宿命のように怯えて諦観する必要など全くないのです。運命は、自分自身が作り出していくことの出来る「神様からの贈り物」であることに気付かなければなりません。

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