1月, 2018年

どっちもどっちで“お似合い”なのだが…

2018-01-31

中国は世界的に見ても珍しいほど男女比の出生比率が歪んでいる国である。男性の方が圧倒的に多いのだ。したがって、結婚は“女性優位”の社会となる。その結果、男性は高学歴+高収入でなければ中々結婚できないというケースが多い。逆に女性の方は“選び放題”なので、条件がやかましい。最近、ネットに投稿された女性からの相談は、そういう近年の“中国らしさ”を象徴するものとして注目を浴びた。相談者の女性は、昨年の夏、友人から一人の男性を「お見合い相手」として紹介された。32歳だという男性は、高学歴・高収入で、その点では申し分なかった。そこで交際が進み、めでたく「婚約」へとこぎつけた。ところが、その“婚約記念パーティー”の席上、一つの事件が起こった。いつもと違っていた髪型で婚約者が“極端な薄毛”で、彼女と会っているときには常に“かつら”を常用していたことがばれたのだ。女性は人前で「ハゲ」を許すことが出来なかった。「薄毛は子供に遺伝するので、あなたとは結婚できない」と婚約を破棄したのだ。多くの人前で“婚約破棄”を宣言され、しかも“身体的な屈辱”まで遭わせられた男性側も怒った。これまで彼女のために使用した“交際費40万円”の返金を迫ったのだ。男性側は応じなければ法廷に持ち込む準備をしているという。中国では20年位前までは“外見的なもの”を結婚の条件にする女性はほとんどいなかったのだが、近年、欧米化(?)して“外見”の重要度が増しているらしい。それにしても、いろいろな意味で“中国らしい”話題である。近年、日本でも復活しつつある“お見合い”だが、中国では昔の日本のように、親や親戚が子供たちの結婚に熱心である。特に女性側は、男性側の“条件”を吟味する傾向が顕著だ。そして興味深いのは“性格”や“人柄”や“相性”などは“二の次”だと考える。一方の男性側も、いざ結婚できないとなると、すぐに“お付き合い”の値段をはじき出そうとする。何かが違うような気がするのは、日本人だからだろうか。“薄毛”だけで婚約を取りやめる方もに唖然とするし、交際に使った“金を返せ”と要求する方にも唖然とする。或る意味で、どちらも“人柄”などは度外視で、“思いやり”にも乏しい。つまり“共通項”が多い。もし、結婚したなら案外うまくいきそうな気がするのは、私だけであろうか。

「ネットカフェ難民」が徐々に増えている

2018-01-30

東京都が行った「住居喪失不安定就労者などの実態に関する調査」という名称のデータが公表された。難しい名前がついているが、要するに「ネットカフェ難民」の調査なのだ。住所を持たない…かといってホームレスのように“路上”や“公園”をねぐらにしたくはない、そういう人たちが“我が住居”とするのはカプセルホテル、ネットカフェ、漫画喫茶、24時間サウナ等となる。それらの“常連者”たちが今回の調査対象である。その結果、完全に住居を喪失しているのは、利用者の約4分の1くらい。実数として約3000人~4000人というのが実態らしい。男性が圧倒的に多く、中でも30代が多いらしい。その多くは無職ではなく、派遣やパートやアルバイトの方達だ。30代の男性が多いということは、地方から東京に出て来ている男性が多いような気がする。東京に就職しても、その仕事や職場の対人関係、暮らす地域や住居に馴染めなければ、長続きできない。いったん“正社員”から離れると、今度は中々“正社員”という座を射止めるのは難しい。自分に合わない仕事や職場に長くいても良いことはないが、かといって離職してしまうと、その後の生活が不安なので“とりあえずの就職”を急いで失敗するケースも多い。私は占い師の立場から、これまで就職や離職や転職や適業の相談を山ほど受けてきた。その実態はさまざまで、百人百通りの“違い”があり、全部を一律で語ることなど出来ない。ただ比較的“器用な人”、或いは“才能はある”が集団が苦手な人、一応“何でもできる”ような人の方が、就職や転職では悩みやすい。つまり、何の仕事なら本当に成功できるのか、どういう職場なら長続きできるのか、どうすれば職場に受け入れてもらえるのか、何度かの転職で自信を失っているケースが多いからだ。一見、この人ならどんな仕事や職場でも十分に活躍できそうな人ほど迷い悩み、自信を失っているケースが多い。かえって、自分にはこれしか出来ないとか、自分は対人面が苦手だから受け入れてもらえるだろうか…というような人の方が、意外と転職して上手くやっていけることが多いのだ。昔の教えに「運・鈍・根」というのがあった。「運」は「時期を待て」、次の「鈍」は「過敏に騒ぐな」、最後の「根」は「根気が大切」ということで、この三法則を守れば必ず“成功する”というのだ。成功するかどうかは疑問の部分もあるが、このような意識で生活すれば、少なくとも住居を喪失してしまうことはない、とだけは保証できる。

「正義」を振りかざす“世間”って何者?

2018-01-29

ちょっと“危険な兆候”がみられる。小室哲哉氏の引退騒動以降、“世間”が「週刊文春」を“悪者扱い”し始めたことだ。実際には「文春」だけではないが、著名人の“不倫”ばかりを追いかけようとする週刊誌に対して「廃刊にすべき」という極論まで出始めている。確かに、不倫ばかりを追い求めているようなマスコミは批判されてしかるべきだが、一番の問題はそれに乗っかって“自分たちが取材する”という本来の役割を忘れて、後追いばかりしているTVワイドショーの番組作りにある。週刊誌よりもTVの方が世間への影響力ははるかに強い。TVが扱わず、一つの週刊誌だけが追及している事件などは、世間の“やり玉”に上がったことがない。大体が日本のマスコミは昔から一方向へと流れやすい。もっと“さまざまな観点”からの報道があっても良いと思うのだが、ほとんどの報道は“世間の目”を意識し、多くの人達の求める「正義」に準じる形での報道となる。だが、物事には必ずしも「正・邪」を計れない問題もある。ところが日本人は、とかく「白・黒」を付けなければ気のすまない人が多いので、結果的に誰かを「悪者」に仕立て上げなければ納得しないようなところがある。そういう日本人の性質が、報道の“多様性”を奪って、正しいか、正しくないか、だけを基準に著名人を追い詰めていく。時として、それは週刊誌そのものにも向けられて、編集長をつるし上げろとか、廃刊にまで追い込んでしまえ、という極論を振りかざす。結局、誰かを「悪者」にしなければ気が済まないのだ。誤解を恐れずに言えば、誰もが「正義」の使者的な部分と、秘めた「邪悪」な想いとを抱えながら生きている。時として、その「邪悪」な部分は、表面上の優しさや気配りとして表れる。「正義」として振る舞っていること自体が、陰険な裏切りである場合だってある。自分には“そういう部分はない”と思っている人たちは、自分に“目隠し”をしているのだ。

 

「円高」放任すれば「日本株」は急落する

2018-01-28

監視体制の甘さが“仮想通貨流出事件”を招いたように、何となく“おかしい”と気付きながらも、それを放置しておくと大変な事態を招くことは歴史が教えるところである。監視体制の甘さという点で言うと、日銀や政府の「円高」への“警戒感”があまりにも乏しい。今年に入ってドル円相場は、急激に“円高方向”へと進んでいるのに、日銀も日本政府もマスコミも、その点にあまり触れようとしない。それは“日経平均”が、多少は下落気味でも“暴落”というところまで行っていないからである。けれども、それは違うのだ。実は、その間にアメリカの「ダウ」や「ナスダック」の株価が急騰している。ざっくりと言えば、ダウは年初24800ドルだったのが、現在は26600ドルまで1800ドルも値上がりしているのだ。一方の「日経平均」はどうかというと、年初23506円だったのが、現在は23631円となっていて、わずか125円しか上がっていない。「ドル」と「円」の単位違いはあるが、年初時点では“1300”しか違わなかった価格が、現在は“3000”もの差がついてしまっている。輸出企業の多い「日本株」は世界の“景気敏感株”と言われ、世界景気の動向と連動する。世界の景気を牽引する“アメリカ経済”が右肩上がりで好調なのに、それを反映して「ダウ」が“最高値”を連日更新し続けているのに、それに連動しないのはおかしいのだ。そんなことは解かっているはずなのに、誰も“奇妙だ”と騒がない。その根本原因は“為替動向”にある。ここにきて急速に“円高方向”へと向かっていることが、輸出企業の多い「日本株」の上昇を許さないのだ。“ドル円相場”の動向は、数ヶ月経ってからでないと実体経済に反映しないようになっている。だから、輸出産業も今のところはあまり騒がない。確かに、日本株は今のところ、大きく下がっているわけではない。けれども、それは「ダウ」が急騰し続けているからである。もし、今後「ダウ」が下がりだしたらどうなるか、瞬く間に「日本株」は急落するだろう。しかも、その場合、ドル円相場にも歯止めが掛からなくなる。一気に「円高」が進んで“ダブルパンチ”を食らう可能性もあるのだ。歯止めをかけるなら“今”しかないのだ。“仮想通貨流出事件”は、われわれに海外からの資金でいっせいに「日本株」が“売り叩かれる”可能性があることを強く警告している。

イスラエルで「アダム」の骨を発見?

2018-01-27

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、それぞれの“聖地”が存在しているイスラエル。そのイスラエルの山中ミスリア洞窟から17万7000年~19万4000年前と推定される現生人類7本の歯が生えた骨が発見された。まだ若々しい成人の左上頤骨で、その洞窟で暮らしていたらしい痕跡もいろいろと見つかった。石器や暖炉、動物を焼いた骨などである。つまり、この洞窟内で“われわれの祖先”が生活していたのだ。実は、“われわれの祖先”と認め得るホモ・サピエンスの骨としてアフリカ以外では“最古の骨”であるらしい。ざっくりと解説すると、人類学的には「猿人」→「原人」→「旧人」→「新人」の順で進化してきたことになっていて、その「新人」というのが“ホモ・サピエンス”と呼ばれる現生人類で、それが出現したのは大体20万年前くらいから…ということになっている。ということは、その初期の段階から“アフリカだけに生息した”と思われてきた“われわれの祖先”が、アフリカを北上して早くもイスラエルまで到達していたことになる。しかも、そのイスラエルは三大宗教の“聖地”であるエルサレムを抱えていて、『旧約聖書』でいうところの“アダム誕生の地”かもしれないのだ。つまり、発見された骨は“神が創り出した”最初の人類「アダム」として見れないこともない。こういう捉え方をすると『旧約聖書』に記されてある数々の逸話も、まったくのデタラメとばかりは言えないかもしれない。「猿人」の出現は大体400万年前とされているから、380万年を経過して「新人」まで“進化”してきたことになるのだが、その最後の“アダムが生まれた”20万年前からだけでも、実際の“人間としての歴史”が始まるまでに19万5000年くらいかかっている。そういう風に考えると、さいごの最後の5000年でわれわれは“超スピード”で進化発展を遂げて来たことになる。いや、本当はわれわれが知らないだけで、その前の19万5000年の歴史もちゃんとあって、その中で“進化・発展”が、行きつ戻りつしていた可能性があるのかもしれない。

一年以上前の「予言」が“実現”する⁉

2018-01-26

アメリカのトランプ大統領がこれまでの主張を撤回し、条件付きではあるが「TPP(環太平洋地域の経済連携協定)」に加盟する意向を表明した。数日前、日本が中心になってようやく実現した11か国による“正式な締結”を踏まえての発言である。この「TPP」加盟に関して、私は昨年の正月に発売された雑誌インタビューで次のように発言している。「トランプ次期アメリカ大統領はTPPに不参加を表明しているようですが、占いではTPPは十分に機能していく様子が見受けられます。そういった意味では、日本がTPPに参加していく意味合いはあると思っています。ただ、事業内容によっては、良い面と悪い面があります。プラスの部分は船舶や商社、流通といった産業で、非常にプラスに作用してくる可能性が強いと出ています。特に輸入や輸出でのメリットが顕著に出ていて、これまで過酷と評されていた道内農業の生産者も、日本国内向けというよりも海外向けの生産物などを扱うとプラスに転じる可能性が高いと言えるでしょう。(原文のまま)」ところが、この雑誌が発売された当初、一時的に“アメリカが参加しないTPP”は意味がないとして日本国内でも凍結させるような報道が何度か流れた。そのたびに、私は“おかしいな”と思ったものだ。この占いには自信を持っていたからだ。やがて、アメリカ抜きでのTPP締結の動きが出てきたときには内心ホッとしたものである。ところが、その後も中々話は進まなかった。途中分裂してしまうのではないか、というような見方も多かった。それでも日本が中心になって“粘り強い交渉”を続けた結果、今年に入って最終的に合意することになったのだ。そして、今また、それを受けてトランプ大統領が、これまでの発言を撤回しようとしている。雑誌発売時には、自分自身でも「果たして実現するだろうか」と思った占い内容だけに、こういう方向へと進んで来たことに奇妙な“占いの不思議”を感じずにはいられない。

ロボットが人間化し、人間がロボット化する

2018-01-25

元々はドイツ生まれの白人女性マルティナ・ビッグさん29歳。彼女は最初キャビンアテンダントだった。その美貌が買われて「モデル」に転身。それだけで満足すれば、ごく一般的な女性としての人生を歩んでいただろう。ところが彼女は、それだけでは満足できなかった。どちらかと言えば“貧乳”だった彼女は“大きな胸”を手に入れたいと願った。そうして美容整形によってスイカ並みの“巨乳”となった。そうして多くの人達から“好奇の視線”を浴びることになった彼女は、そこに快感を得るようになっていった。そして元々志向していた“黒い肌”を手に入れることを目指すようになる。メラニン色素を注射するようになったのだ。2017年度だけで3度の注入をした。こうして彼女は“黒い肌”を手に入れた。まだ完成ではない。髪も完全なる“アフロヘア”に変えた。もう、どこからどう見ても、白人だったころの“面影”はない。今、存在するのは、はち切れんばかりの巨乳で黒い肌の“アフリカ女性”マルティナである。私は昔、アメリカの白人男性が自ら“黒人差別”を体験する目的で“黒人に変身していく実話”である『私のように黒い夜』を読んで感動したことがある。まだまだアメリカ南部で“黒人差別”が平然と行われていた時代の話である。時代は、明らかに変わった。白人が“差別”からではなく、自らの“美意識”や“セクシー観”から黒人に変身する時代なのだ。今や“身体を作り替える”ことは、それほど異端なことではなくなりつつある。その一方で、ロボットの“人間化”が恐ろしいほどの勢いで進んでいる。もはや、自ら“考え出す”ところまでロボットは進化した。やがてロボットたちは“人間の感情”を手に入れようとするのだろうか。こうして、だんだん“人間的なロボット”がおおくなり、その反面“ロボット的な人間”も増えていく。

日本の「へそ付近」が“危険”なのか

2018-01-24

22日から23日にかけてフィリピン・ルソン島のマヨン山で上空1万メートルに達する噴火が発生した。インドネシアでも23日、M6.0の地震が発生、ジャカルタ郊外の道路に亀裂が走るなどの被害があった。同じく23日、アメリカのアラスカ沖でもM7.9の地震が発生、広い範囲への津波が警戒されている。そういう中で、日本では草津白根山で予期せぬ噴火が起こった。たまたま近くで訓練していた自衛隊員に死者や重傷者が出ている。そう言えば4年前にも御嶽山で大規模な噴火が発生して58名が死亡していた。世界のあちこちで火山噴火や大きな地震が起こる時、決まって日本でも“何か”が起こる。しかも、その多くは日本列島の“真ん中付近”で起こる。言ってみれば、日本の「へそ付近」にある火山とか、地震地域の街が危険なのだ。そういう意味では浅間山や箱根山、そして極めつけは富士山など日本の「へそ付近」が要警戒地域なのだ。かつて「富士山大噴火」という“恐ろし気な研究”が注目されたことがあったが、連鎖的な火山噴火や地震は「地球生命体」の“うめき”のようにも、私には思える。なるべく人間が居住しない地域で“うめいて”欲しいものだ。大体、地震とか噴火とかは“忘れたころ”にやって来るもので、気が緩んだ頃に発生する“人生上の災難”とどこか似ている。人生が思い通りに行かないのは、この“予期せぬ災難”というのが発生するからである。それも、決まって“気が緩んだ時”に発生する。思いもかけないような形で襲って来るのだ。先日、或る女性の手相を観た時、ハッとさせられる徴があった。一瞬、告げるべきかどうか迷った。私は彼女がまだ若く、美しく、希望に満ちている表情を見た時、不吉な言葉を飲み込んでしまった。仮に、その不幸が的中したとしても、彼女を幸福にすることは出来ない。彼女には、それが起こる直前まで“活き活きと”生きて欲しいからだ。

トイレ・キッチン「一体型アパート」が、64,000円⁉

2018-01-23

大昔、昭和20年代の頃、米兵たちが日本の“バラック長屋”を見て「ウサギ小屋のようだ」と揶揄した。時代は変わって現在、世界でもっとも“極小型アパート”に暮らすのは香港の人達になってしまった。中国本土からの“爆買い”によって、元々住宅地そのものが乏しい香港は近年、不動産価格の高騰が続いている。その結果、低所得者が暮らすアパートは、どうしても“極小”に仕切らざるを得なくなってしまった。現在、香港の住宅価格は東京の住宅価格と比べて“二倍弱”くらいに高騰し、まだまだ上昇しそうな勢いなのだ。したがって、新たな香港の賃貸住宅には「トイレ・シャワー・キッチン」の“一体型アパート”が増えてきている。トイレとキッチンの“一体型”は、どんなに極小のアパートでも日本ではありえない。日本人の“潔癖感”がそれを許さない。日本人の場合、ホテルなどのトイレ・バスルーム“一体型”でさえも、何となく抵抗感がある。トイレとキッチンの“一体型”が許されるのは、一つには“外食主体”のお国柄もあるだろう。その平均的“一体型”アパートは10㎡で6万4千円の家賃。東京でも近年、シェアハウス型の似たアパートはあるが、通常キッチンは別になっている。それに価格はもう少し安いはずだ。実は、香港の上を行くの都市というのがあって、それはロンドン。住宅価格だけで言えば、世界中でもっとも高い。ただロンドンの場合は、“EU”からの離脱で移民が減るはずなので、今後は下落していく可能性もある。一時期は世界中でもっとも高いのが東京だったが、今や“世界の8番目”で普通となった。上海とか、ニューヨークとか、シンガポールとかも、住宅価格が高騰している。とにかく中国本土の人達が“爆買い”する地域は、どの国の不動産であれ高騰していく。しかも、彼らは“投資用”のみで購入する。そこが問題なのだ。北海道のニセコ近辺も、異様なほど値上がりしている。住宅というのは、本来、そこで寝起きをして暮らしていくためのもので「投資の対象ではない」ということを、誰か言ってやらないと…。

「心の傷」&「慰謝料」を引き摺りながら…

2018-01-22

よく企業間では“訴訟合戦”が行われたりする。稀に男女間でも“訴訟合戦”を行うことがある。その典型的な例が、大阪で起こった。2008年8月、女性は離婚して間もない30代前半の会社員だった。心身とも深く“傷つき”離婚していた彼女は、自分と同じような“心の傷”を持ち、その痛みを分かち合えるような男性を本能的に求めていた。彼女はインターネットの“交流サイト”で「40歳で独身の外科医」を見つけた。離婚歴はあるが子供はいない。彼女にとって理想的な条件だった。こうして、彼女はその外科医との交際を始めた。彼は「お墓の中まで一緒に…」という“殺し文句”を何度も使った。彼女は彼との結婚を夢見た。ところが、いざ“結婚”と迫ると「借金があるため結婚話を進められない」と逃げ腰になった。2013年11月、しびれを切らした彼女は「結婚してくれないなら別れる」と強気に出た。そうして2014年4月にはネットで知り合った外国人男性と“良い仲”となり、いったん完全に彼とは別れようとした。けれども、彼は「借金には暴力団関係が絡んでいる」などと言いながら接近し、今度こそ「必ず結婚する」と言って関係を引き戻した。彼女は周囲に「2015年1月に結婚」と告げ、会社も辞めた。ところが、その後、彼の話が全て“嘘”であったことを知る。彼は歯科医であり、最初から妻子がいたのだ。怒った彼女は、ネット上であれこれと“彼に対する書き込み”を行った。実名を挙げて行った。さらに大阪地裁に“結婚サギ”の訴訟を起こす。825万円の損害賠償を求めたのだ。一方、彼の方も仕事上に支障が出たとして、女性に対し“名誉棄損”の訴訟を起こす。500万円の訴訟で応じたのだ。その結果、大阪地裁は男性側に“110万円の支払い”、女性側に“30万円の支払い”を定めた。これを不服とする男性側が、高裁で争ったのだが、結局、男性側の支払金額が“190万円に増額”される形で結審した。結果的に“泥仕合”となった男女だが、表面上は“勝訴”となった女性の方も、決して心愉しく使えない“賠償金”と、遠く“戻らない歳月”と、ずたずたとなった“深い心の傷”を引き摺りながら生きていくのに違いない。

「得体のしれない国」が周りを取り囲む

2018-01-21

中国の広東省で大規模な“偽札づくり”が摘発された。何んとその金額が214,000,000元(日本円にして37億円)に達するらしい。これはどう考えても本格的な“紙幣づくり”であり、組織的な作業に違いない。つまり、本業として“偽札づくり”に励んでいた人たちが多数いたということだ。しかも、相当な“必要経費”が掛かる。つまり、この“偽札づくり”には相当なお金と人手と技術力が掛かっている。実は中国では、これまでにも何度か“偽札”が摘発され、そのたび“紙幣の改良”が進んできた。今回の紙幣は、2015年に新たに導入した“偽造対策”の後に行われていたと思われ、そういう意味でも“すごい技術力”なのだ。この国の弱点は何よりも“倫理観”や“道徳性”や“公共認識”の乏しいことで、経済力の発展に、そういった人間性が“追いついていない”のが実態なのかもしれない。それとは別な形で問題を抱えているのが北朝鮮と韓国で、北朝鮮の場合は“教育の仕方”に偏りがあるので、或る意味では“思想的な問題”であって“人間性”とは異なるような気がする。一方、韓国の方は“過去にしがみ付いている”ところと“感情的になりやすい”ところが問題なのだが、それ以外の部分で言えば中国や北朝鮮よりも、根本的な部分では“やや日本に近い”と言えるかもしれない。“得体の知れなさ”だけで言えば、文句なく中国が第一位なのだ。ただ人間でもそうだが、“得体のしれない人”というのは、適度な距離をもって接する分には無難なもので、そういう形の外交を試みていくに限る。一方アメリカさんはどうかというと、彼らの“アジアへの関心度合”は今や「日本」が第一ではなく、完全に「中国」に移っていて、良い意味でも悪い意味でも“一番のライバル”となっている。ただアメリカという国は、自己主張は強いが“相手を尊重する”ところもあり、トランプ大統領になったことで余計に、もっとも“単純で解りやすい”国となった。ロシアは、アメリカと中国の間くらいの“解りやすさ”であり、少なくともプーチンがトップでいる限りは日本を“敵対視”はしないはずで、その意味だけで言えば“日本犬(?)”が大いに役立っている。

「人は生まれ、人は悩み、人は死んでいった」

2018-01-20

アラビアの格言「人は生まれ、人は悩み、人は死んでいった」ほど、真実をついた言葉はない。誰もが悩みながら生きている。文春報道を受けて、小室哲哉氏が引退を表明した。その会見は“苦悩”に満ちていた。私も、妻が“病身”であるので、小室氏の“言いたいこと”はよく解かる。近年の週刊誌報道に関しては、さまざまな人達が“疑問”や“批判”を述べている。日本のマスコミだけを特別視している人もいるが、近年の“暴露報道”や“セクハラ・パワハラ・倫理・差別”などの摘発は世界的な現象であり、“ツイッター”や“ライン”や“インスタグラム”や“ブログ”や“ユーチューブ”などの共有情報が、それらに加担していることは否めない。昔「知り過ぎたのね」という歌の歌詞があったが、われわれはいま“知り過ぎる”ことでのいろいろな問題を抱えつつある。最初に示したように、人は大昔から“悩んで”生きて来た。その中で、さまざまな発明が生まれ、さまざまな芸術も生まれた。多くの人は気付いていないが、さまざまな発明・発見は“悩み”の中から生れている。さまざまな芸術や芸能も“悩み”の中から生れている。多くの偉大な芸術作品は“悩み・苦しみ”がもたらしたものなのである。例えばゴッホの絵画にしろ、ピカソの絵画にしろ、その根底には“苦悩”があり、“叫び”があった。そして、彼らの私生活は一般的にいえば、必ずしも“褒められたもの”ではなかった。芸術家の中には“倫理的な観点”から見ると、“人間失格”の人物もいる。偉大なる科学者とか発明家にしても、倫理面だけで言えば問題のあった人物は何人もいる。そういう過去の歴史の積み重ねの上で、われわれは生きている。何が正しいか、正しくないかは、本当のところ“神様”にしか判断できない。ただ確かなことは、時代がどんなに進んでも、だから“幸福な人が増えていく”というのは幻想にすぎない。人は最終的に“悩みながら”生きていくのだ。

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