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運命の主役者たち

人は運命にどう立ち向かうべきなのか


人は誰でも「運命の主役者」として、自分自身の人生を歩んで行きます。 あなたの人生上の出来事を、もっとも完璧に演じきれる主役は、あなた以外には考えられないのです。 ただ、その人生が世間的注目を浴びるかどうかは別問題です。 ここでは、運命としか呼びようのない人生を背負わせた人々のホロスコープや命式を解説しながら、人は運命にどう立ち向かうべきなのかを一緒に考えて行こうとするものです。

50万人を動員できる女性アーティスト 安室奈美恵さんの運命

安室奈美恵さんのデータ

1977年9月20日午後6時30分
沖縄で3姉弟の次女として出生。
1992年9月
スーパーモンキーズの一員としてデビュー。
1995年4月
ソロ歌手として「TRYME」でブレイク。8月 小室プロデュース開始。
1996年12月
最年少で日本レコード大賞受賞。
1997年8月
10代歌手として初の総売り上げ2000万枚突破。
1997年10月22日
TRFのダンサーSAMとの結婚・妊娠・産休を発表。
1998年5月19日
長男を出産。
1999年3月17日
母親が殺害される事件発生。
2001年
小室プロデュースを離れ、SUITE CHIC としての活動開始。
2002年7月10日
SAMと離婚。 その後、腕にタトゥーを入れる。
2005年
息子の親権を得てシングルマザーとなる。
2008年
アリーナ・ツアー(全64公演)で約50万人を動員。
2010年
正月に田村淳とのセドナ・デートがスクープされる。

ホロスコープの解説

全体的特徴

ホロスコープ全体でもっとも特徴的なのは、ほぼ全ての惑星がMC―ICラインの右側、つまり西半球に存在していることです。このような惑星配置は大変に稀ですが、自分に関わって来る人々の影響を強く受けながら運命が形成されていくことで、関わる相手次第で、人生の吉凶が大きく分かれていくことが特徴です。
また、MC(南中)のほぼ真下に月が位置し、DES(下降点)のほぼ真横に太陽が位置し、プライベートと仕事とが微妙に交錯しやすい生まれであることが明らかです。同時に、この配置は彼女が“夕方から夜にかけてパワーを発する生まれ”であることを告げているものです。
つまり彼女は「夕闇のアーティスト」であって、昼間に輝いていられるアーティストではないのです。さらにもう一つ、彼女がパートナーを求めようとする場合、その相手を得ることで、自らが存在感を増してより輝き、プライベートだけでなく、仕事面でも共鳴し合う要素を持っている男性でなければなりません。
彼女に限らずMCの真下に月がある方の場合、結婚されたとしても、完全に仕事を捨てて、家庭に入って生きていける人生とはなりません。特に彼女の場合、腕にタトゥーを入れていて、そこには「母の愛は私と一緒に生きている」と記されています。“母親の象徴星である月”が、MC“天職=課せられし業”にある彼女が、仕事を捨て去ることは出来ないはずです。

アスペクト

出生時のアスペクトとして、もっとも注目すべきものも、MC位置に関わって来るアスペクトです。もちろん、その第一はMCと0度の月ですが、それ以外にもMCと90度の太陽、120度の金星と土星、180度の木星等があります。このように多数の惑星がMCとアスペクトを形成するのも珍しいものです。それだけ、彼女の人生から仕事を外すことは出来ない、ということになります。
特に“愛と芸術の星”である金星は、MCと120度なだけでなく、同時に月とも120度で、大衆に愛される運命を持ち、“移りゆく心の変化”を表現することに特別の才能を授けられています。けれども一方では、金星は土星と0度で重なり合ってもいます。
このアスペクトは“愛の苦しみと悲しみを背負う”人達に共通して見受ける星の配置であって、彼女の場合、無惨な母親の死―だけでなく、さまざまな“愛の別れ”を体験する人生となるものです。この星の配置は、例外なく仕事に対して愛情を注ぐものです。
太陽と月とが90度となっていますが、このような配置は“仕事のために家庭が犠牲となる”か、又は“家庭のために仕事が犠牲となる”か、どちらかであって、両立させるのは極めて難しいものです。
第7ハウス内において、冥王星とドラゴンヘッドとが0度で結び付くのは“宿命的な相手と結ばれる形”で、秘教学的には“前世的な貸し借りを持つ相手”ということになります。火星は冥王星と90度、金星と45度、天王星と120度、海王星と150度アスペクトです。「SEX」も彼女にとっては、重要な人生のテーマのはずです。
特に火星と海王星とが150度アスペクトの彼女は、激しくダンスを踊ることによって、性的官能を芸術にまで昇華させている可能性があります。彼女にとって踊りはステージのためだけでなく、性的な興奮や官能を高めていく上でも重要な刺激剤なのです。

注目すべきトランジット度数

彼女の人生においては、トランジット(通過中)の惑星では「天王星」の動きと「冥王星」の動きとが、実に奇妙で重要な働きをしているように感じられます。もちろん、この二つの惑星はそれぞれに動きが異なるのですが、彼女がソロ活動を始めた95年4月には天王星は「みずがめ座」0度、冥王星は「いて座」0度にあって、それぞれ出生時のMCに対して30度アスペクトで“小さな二等辺三角形”を作り、彼女が結婚した97年10月には天王星は「みずがめ座」4度、冥王星は「いて座」4度に達し、共に出生時の木星に対して150度アスペクトで、3星は「ヨッド」と呼ばれる二等辺三角形を形成しています。
次に彼女の母親が殺害された99年3月には冥王星が「いて座」10度にあって出生時の火星に対して150度アスペクト、天王星は「みずがめ座」15度にあって出生時の火星に144度アスペクト、出生時のドラゴンヘッドに120度アスペクトを形成しています。
また彼女が離婚した2002年7月は天王星が「みずがめ座」28度にあって出生時の金星に180度、太陽に150度、ドラゴンヘッドに135度アスペクト、冥王星は「いて座」15度にあって出生時のドラゴンヘッドに60度アスペクトを形成しています。
彼女が50万人を動員したアリーナ・ツアー開始の2008年10月は冥王星が「いて座」29度にあって、出生時のMCと重なり、月とも0度、太陽と90度、金星と120度アスペクト、天王星は「うお座」19度でアスペクトは形成されていません。
そして彼女の「セドナ・デート」が報じられた2010年1月は冥王星が「やぎ座」3度で出生時の木星と180度ですが、天王星の方は「うお座」23度で出生時の土星と150度、結婚した年のように両星が木星にアスペクトする形になっていません。
但し4月に至れば、天王星が「うお座」28度に進んで出生時のASCやDESを刺激し、出生時の月に90度、太陽に180度、金星に150度アスペクトと変わって、全ての条件が彼女に対して“新たなる生活”が開始される可能性を示唆しています。

四柱命式の解説

全体的特徴

彼女の命式においては、日干支が「庚辰」で“神殺”の「魁こう星」に当たっています。女性でこの神殺が日干支に表出されている場合、大体が美人で社会的には有能なものですが、私生活上の苦労を背負いやすい特徴を持っています。
また、この命式では地支に「酉」と「巳」を備えていて、あと「丑」が揃えば“三合金局”が成立します。したがって丑年が来ると、本人の個性が世間に認められて、社会的に大活躍することになるのです。彼女の曲が次々とヒットし、社会的にも“アムラー現象”を巻き起こし、電撃的とも言える“結婚・妊娠”を発表し、2年連続で“日本レコード大賞”を受賞した年が「丑年」です。また、新たな輝きを増し、50万人を動員する64公演を行いきった昨年も「丑年」なのです。
四柱命式において、日干が“月令旺気”を得て、年干・月干が「正官・印綬」(印綬・正官のケースあり)と並ぶ人は、私の経験によるとほとんど例外なく、若くして社会的に成功されている人達です。
彼女の場合は、時刻干に「正財」が来ていて、「正官・印綬・正財」と三つが揃って天干に表出される大変珍しい命式と言えます。もっとも時刻干の「乙」は、日干「庚」と干合金化して「辛」と化し、実際には「正財」から「劫財」に変化する作用も併せ持つところから、結婚や共同事業などでは“散財する可能性”を秘めているものです。
また日支の「辰」は、月支と時刻支の両方に「酉」があって、双方から“争合される形”となっています。つまり、ふたりの相手が本人を“奪い合うような状態”が訪れやすいことを暗示しているものです。「卯」の年が来れば“支冲”となって「酉」一支が欠けるので、結婚や共同事業を望むなら、卯年の3月(卯月)が理想となります。

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