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vol.4 大アルカナ「4」=皇帝(神王) |

大アルカナのカードの中で「4」に指定されているのが「皇帝」(神王)のカードです。
一般的なカード解釈では、文字通りそのときの皇帝として、地上の権威・権力を、最大限握っている王者の姿が描かれたカードであるとして捉えられているようです。
エジプト系カード解釈においては、「カラシマ・タロット」で「ホルス」と明確に記されているように、古代エジプトにおいては、神々の王として3000年間君臨し続けた象徴的な神の名を当てはめています。既に、これまでのカード解釈の中でも述べてきたように、古代エジプトでは、原初の王としては「オシリス」の名が当てはめられています。ホルスは、その父オシリスと母イシスの正当な王子として、実際には父の死後、母イシス自らの魔法により、単独で身篭った児であるとされています。キリスト教において、ユダヤの王イエス・キリストが、天上の神である父と、母マリアによって、処女のまま妊娠出産した、というのと全く同様です。
そして、その出産後も、イエスがヘロデ王の追っ手から逃げ延びて成長したように、ホルスもまたセト王の追っ手から逃げ延びて成長して行くのです。
ところで、「ネフェルタリー・タロット」ではホルス神のすぐ手前に「ウジャト」と呼ぶ「ホルス神の完全なる目」と訳される神が描かれ、その下には太陽神の一種「ケペル=玉押しコガネムシ」も描かれています。また、「アンセント・タロット」では、牡羊の神「アメン・ラー」がそのままホルス神王として描かれています。
3000年以上に及ぶ古代エジプト王朝で、最初から最後まで頑なに守り続けられたのが、王はホルス神の化身である、という考え方です。その証明として、王たちはいずれも「ホルス神名」と呼ぶ王名を持っていました。つまり、原初王であるオシリスと、その王妃であり、聖母でもあるイシスによって産まれたホルスこそ、エジプト王の正統な血統として受け継がれていったのです。ホルス神名は、「王宮頭上にハヤブサ」が留まっている枠の中に、名前が描かれることで示されます。先に述べたハトホル神は、「神殿内のハヤブサ」として描かれていました。つまり、純粋に神であるハトホルは神殿内に、実際には人間である神王たちは王宮頭上に、それぞれハヤブサが宿ることになっっていたのです。
古代エジプトにおいて、ハヤブサは正統なる王子の象徴として描かれていたわけですが、ヒエログリフ(聖刻文字)としてのハヤブサには、「遠空なるもの」や「顔」という意味も含まれていました。ここで奇妙に思うことは、ギザにある大スフィンクスには「ホル・エム・アケト=地平線上のホルス神」という名のあることです。
この「ホルス神」のところを「顔」と訳したらどうなるでしょう。「地平線上の顔」となるのです。言うまでもなく大スフィンクスは、北緯30度線上に位置し、真東を向けて作られています。そしてスフィンクスは、人面獣身です。つまり、首から上がファラオの顔、首から下がライオンです。
実際に大スフィンクスを傍で見たことがある方であれば、誰でも感じることと思いますが、スフィンクスはギザ大地を掘り込むような形で制作されています。その結果、4000年以上にわたる長い期間の大半は、首から下が砂に埋もれていたことが、考古学的に立証されています。文字通り「地平線上の顔」として存在していたのです。地平線下のライオンが、神々の王とされたのは何故でしょうか?
夏至の日に、スフィンクスの手前にあるスフィンクス神殿から、夕日の沈む方向を眺めていると、俗にいうクフ王のピラミッドと、カフラー王のピラミッドの谷間中央に、ヒエログリフ(聖刻文字)による「地平線」の文字象形と全く同様に、二つのピラミッドの谷間に吸い込まれるように沈んでいく太陽を見ることが出来ます。古王国時代の夏至の日は、現代のように「かに座」ではなく、「しし座」に太陽が位置していました。獅子、つまりライオンです。それは、同時にイシスの涙によって、ナイル川が増水・氾濫し始める時期にも符合していました。古代エジプトの太陽王は、ライオンと共にエジプトの大地を蘇らせようとしていたのです。
もうひとつの意味である「遠空なるもの」は、マッハのスピードで飛ぶハヤブサを暗示しています。 |

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