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タロットの秘密 Vol.19大アルカナ「19」=太陽

4種類のタロットカード

19 THE SUN (太陽)
アンセント・タロット:19 太陽 ネフェタリー・タロット:19 太陽 ト―ト・タロット:19 太陽 カラシマ・タロット:19 太陽
アンセント・タロット ネフェタリー・タロット ト―ト・タロット カラシマ・タロット


古代エジプト文明の歴史において、太陽神の存在は、その原初から切り離すことのできない重要な位置を占めていました。元々が砂漠に隣接するエジプトの生活は、太陽を抜きにして語ることのできない地域だからです。
エジプト系タロットカードにおいても、それぞれ図柄デザインは違っていても、太陽をメインに描いていることは当然です。ただ、同じ太陽神でも、ここでは明らかに名称の異なる太陽神が登場しています。カラシマ・カードでは「ラー」として描かれ、ネフェルタリー・タロットでは明らかに「アトン」として描かれています。トート・タロットとアンセント・タロットでは、特定の名称は示されていませんが、印象的にはカラシマ・タロットと同じく「ラー」として描いたものでしょう。
古代エジプトではそれら以外にも「アトウム」や「ケペル」や「ホルアクティー」や「ベヘデティー」などの太陽神がいました。これらの違いを簡単に記せば、ホルアクティーは「地平線上の太陽神」を表わし、ケペルは「上昇中の太陽神」を表わし、ラーは「真昼の太陽神」を表わし、アトンは「愛の手指を放射する太陽神」を表わし、ベヘデティーは「翼をつけた太陽神」を表わし、アトウムは「夕日としての太陽神」を表わしていました。
八百万の神々を認める古代エジプトにおいては、こういった明確な区分を示してはいないのが現状ですが(したがって、こういった解説書も存在していませんが)、現代日本人が理解しようとした場合は、このような説明があった方が理解しやすいことと思います。
昼と夜とでは、極端に気温差や明るさの違いがある地域で暮らせば、太陽の持っている威力をいやがうえでも実感させられることでしょう。先にも述べたように、太陽とシリウスとの同時出現が、洪水を引き起こし、枯れた大地を蘇らせる予告ともなるのです。太陽とシリウスの天空上で目立つ二つの星が「ラー」(アトウム・ホルアクティー・ケペル・ベヘデティー・アトン)や「イシス」の神として、時代や地域を超えて篤い信仰を受け続け、エジプトの全歴史を飾ったのは当然と云えるでしょう。
太陽神の中でも、最も存在感の大きかった「ラー」は、新王国時代以降「アメン」神と結びつき「アメン・ラー」として信仰を集め、国家神にまでのぼりつめました。それはちょうど春分点が「おうし座」から「おひつじ座」へと移動した時代でした。注目すべきは、「アメン・ラー」神の象形が「獣頭人身」=「ヒツジ頭」となっている点です。セティー1世の神殿内には、聖船に乗るヒツジ頭部の頭上に太陽円盤まで描かれ「春分点がおひつじ座の太陽」となったことを暗示させています。
ちなみに、古王国時代の国家神は「聖牛アピス」で「おうし座の太陽」を暗示させていました。その当時の春分点はおうし座です。聖牛として選ばれた牛のミイラは、円天井の部屋に葬られました。
トート・タロットとアンセント・タロットでは一対の若者の姿が描かれています。これはエジプト系以外のカードでも、マルセイユ系などでしばしば見かける「太陽」カードの表現方法です。もし、これが原初カードの継承デザインとして続いているものなら、春分点が「ふたご座」にあった時代を表わしているのではないか、と推測してしまいます。それは古代エジプトの初期王朝が開始される直前までの時代でした。
つまり、古代エジプト王朝と云うのは、初期王朝以前が「ふたご座」時代、古王国時代が「おうし座」時代、新王国時代以降が「おひつじ座」時代、とそれぞれ見事に符合するのです。
実占上の解釈としては、王のような権威や名誉が与えられるときで、強い生命力に満ち溢れた状態が訪れるときと捉えて良いでしょう。







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